日本ハム・栗山英樹監督(53)が20日、3月27日に行われる今季開幕戦(対楽天=札幌ドーム)の先発投手に3年目の大谷翔平投手(20)を指名したことを発表した。

 一軍がキャンプ休日だったこの日午前11時11分、指揮官は「2015年開幕投手、大谷翔平。優勝するための選択肢としてこういう形にしたと(本人に)今日伝えました」と会見場所となった名護市営球場裏の海岸で切り出した。

 チームでは高卒3年目での開幕投手指名は2007年のダルビッシュ有投手(現レンジャーズ)以来。

 栗山監督は「去年のCSで翔平からスタートして何もなければそういう方向で行きたいイメージは持っていた。今日宿舎の部屋に呼んで伝えました。かなり長い手紙を書きました。(大谷は)素晴らしい表情をしていたし、こいつ勝負師なんだなという顔をしていた。より厳しくしていくことも伝えた」と通達時の状況を語った。

 一方で指名を受けた大谷は「うれしいですし、責任を持ってしっかりやっていきたい」と緊張感を漂わせ対戦が予想される楽天・則本との同期対決にかける覚悟を語った。

「初戦なので何としても勝たないといけないですし、相手も一番勝てる投手が来るのでそこで何とか勝って期待に応えられるように頑張りたい。チームとしても勝てれば大きいですし、相手がエース級の時に勝てることが大事。ホームゲームなので先に投げて流れを持っていければいい」とした大谷。

 常に比較対象となるあのダルビッシュが初めて開幕投手を務め207回2/3で15勝5敗、防御率1・82、210奪三振と覚醒した3年目シーズンに「投手」としてどこまで大エースに近づくことができるのか。

「ローテーションの中で力が突出しているわけではない。去年は(先発陣が)みんな揃って平均的な数字だったので、その中で選んでもらえたのはありがたいこと」と謙虚に現状に向き合う大谷の想像を超える成長に期待が集まる。