走攻守で高いポテンシャル 広島・鈴木誠也の不安はチーム事情

2015年02月24日 11時00分

成長著しい鈴木誠

【宇野勝の大予言 今年ブレークするのは…(広島の巻)】今季ブレークしそうな若手を探す今回の企画を聞いた時、私の頭に真っ先に浮かんだのが広島の鈴木誠也内野手(20)だ。彼を最初に見たのは2013年。二松学舎大付高からドラフト2位で入団した1年目だった。当時、私は中日の二軍総合コーチ。ウエスタン・リーグで広島と対戦したが、鈴木は高卒1年目ながらほとんどスタメンで使われていた。

 その動きには「これが高卒1年目か」と驚いた覚えがある。まだ若いから、はつらつとしているのだが、プレーは堂々としたものだった。鈴木の魅力は何といっても、すべてに秀でたポテンシャルの高さ。打撃はパンチ力がある。ホームランを打てる長打力がある。足も速い。高校時代は投手をしていたこともあって肩も強い。ヤクルトの山田のような選手になる可能性が十分にある。

 1年目はまだ粗削りなところもあった。下半身が使えずに上体が向かって行ってしまい、右の肩が出ていた。そうなると右足の軸で回転できなくなる。ただ徐々にこうした欠点も改善してきているようだ。私は高卒3年目で12本塁打を放ち、ブレークするきっかけをつかんだが、鈴木も同じようにできると見ている。

 問題なのは広島のチーム事情。主力打者のほとんどが右打者で、左打者が丸ぐらいしかいない。阪神の藤浪やメッセンジャーに右打者がからきしということもあって、どうしても右打者の鈴木の出番が減ってしまう可能性があると聞いた。決断は緒方監督次第だろう。ただ私は、相手投手が右だろうが、左だろうが思い切って使ってほしいと思う。そうすれば間違いなく出てくる。それぐらいの逸材だ。(本紙評論家)

☆すずき・せいや=1994年8月18日、東京都出身。二松学舎大付高では1年秋からエースとなったが、甲子園大会出場はなし。最速148キロの投手としてよりも、高校通算43本塁打の打撃のほうでプロから注目された。2012年のドラフト会議で広島から2位指名され、入団。野手に転向し1年目の13年、11試合に出場。14年は36試合に出場し、打率3割4分4厘、1本塁打、7打点。第1回21U野球ワールドカップ日本代表に選出され、打率4割2分3厘で大会首位打者に輝いた。181センチ、83キロ。右投げ右打ち。

関連タグ: