大下剛史氏「中日は早急に“ポスト谷繁”育成を」

2015年02月19日 16時00分

谷繁監督に声をかける大下氏(左)

【大下剛史 キャンプ点検(中日編)】

 

 中日の沖縄・北谷キャンプでブルペンへ足を運ぶと、マスクをかぶった谷繁元信兼任監督がミットを構えていた。今年も指揮官と現役捕手の二刀流をこなすつもりで気合満々なのだろう。短い時間ではあったが、荒い息遣いを残す彼との会話から、やる気と闘争心がひしひしと伝わってきた。しかし、捕手と指揮官の兼務は今季限りにするのが理想だろう。

 

 指揮官の務めと、投手のリードや配球について常日頃から頭を悩まさなければならない捕手を兼務することは極めて難しい。直近ではヤクルトで捕手兼任監督を務めた古田敦也氏も苦労した。就任1年目の2006年こそ3位で何とかAクラスを確保したが、翌07年は屈辱的な21年ぶりの最下位に沈み、古田体制は2年で終焉を迎えた。

 

 谷繁兼任監督も1年目の昨季は4位。期待に応えることができず、球団としても28年ぶりの2年連続Bクラスでシーズン負け越しという不名誉な記録を残してしまった。痛い目に遭ったことで、谷繁兼任監督自身も二足のわらじを履いたままではいけないと身に染みているはずだ。そうでなければおかしい。

 

 まず大事なのは「ポスト谷繁」の育成だ。候補としては昨季、谷繁兼任監督に次ぐ出場を果たした松井雅人や指揮官が潜在能力を絶賛する2年目の桂依央利がいる。谷繁兼任監督はキャンプからオープン戦にかけて次の正捕手が誰かをきちっと見極めるべきだろう。

 

 正直なところ、過渡期を迎えている中日はどう頑張っても今季優勝を狙うのは厳しい。だからこそ、谷繁兼任監督はチームの将来を見据え、自らの後継者を選び、道を譲るべきだ。(本紙専属評論家)