キャンプ第3クール最終日の15日朝、和田豊監督(52)が体調不良でキャンプを休み、球団は大慌てとなった。

 和田監督は南球団社長らに体調不良を訴えてきたという。四藤球団専務は「もともと血圧が高めで、今朝起きたところ、発熱はないものの(体の)ふらつきがあったそうです」と説明。和田監督は沖縄・うるま市内の病院で診察を受け、その後は宿舎で休養した。幸い大事には至らず、17日の第4クール初日から復帰できる見通しだ。

 監督就任4年目にして初のダウン。この日は開幕投手の座を争う藤浪とメッセンジャーが登板する大事な紅白戦があっただけに、指揮官としては無念の離脱となったが、球団はそれ以上の危機感でいっぱい。「大事には至らんで良かったけど、もっと周りが気を使ってやらないといけない。血圧も高いなら、夜の食事会でも遅くならないようこの辺で切り上げるとか、支えてやらないといけない」と南社長は、和田監督の体調管理の徹底をフロント、コーチ陣全員に訴えた。

 実は和田監督は高血圧症で降圧剤を服用している。球団はこれまで生活習慣病の一つとして、あまり問題視していなかったが、練習を欠席するまでともなれば、放ってはおけない。今キャンプは球団創設80周年ということもあってスポンサー企業などが大挙、陣中見舞いに訪れ「(監督も)夜は全部予定が入っていた」(球団幹部)と“宴会ラッシュ”となっていたが、今後、指揮官に関しては参加をキャンセルできるようにしていくという。

 なにしろ「監督は酒が大好きで相手が自分より年長だと付き合いを断れないタイプ」(ある首脳陣)。若手選手の伸び悩みに頭を痛めてきた和田監督が酒でストレス発散できれば何の問題もないが、逆に疲労ばかりが募るなら元も子もないからだ。

 阪神ではかつて星野監督(現楽天シニアアドバイザー)が高血圧に悩まされ、試合中にベンチから離脱したこともある。人気球団でしかも、今季が背水イヤーとなる和田監督。

 その心労は想像を絶するだけに球団としても、できる限りバックアップしていくつもりだ。