澤村降格で浮上した「G投の死角」

2012年09月06日 11時58分

 一気に“投壊危機”突入? 首位・巨人は5日の阪神戦(甲子園)に0—6で敗れた。この日は、前日4日に不安定な投球を見せた澤村が出場選手登録を抹消。さらに試合でも先発・江柄子が3回持たずにKOされ、先月末にプロ初勝利を飾ったばかりの小山も中継ぎで打ち込まれるなど散々だった。エース杉内が戦列に戻ってくるとはいえ、来週11日から始まる9連戦を原監督はどう乗り切るのか——。

 この日、2位・中日が敗れたため優勝へのマジック「17」に減った。数字だけ見れば、まだまだ余裕の巨人だが、この日の敗戦は今後の戦いに不安を残しそうだ。

 先発したルーキー江柄子は3回に捕まった。一死一、二塁から捕手・実松の悪送球で先制点を奪われると、原監督は左打者のブラゼルの場面で、すかさずサウスポーの高木康にスイッチ。しかし、四球で二死一、二塁となり平野、藤井、先発のメッセンジャーと下位打線に3者連続適時打を浴び、この回だけで4点を献上した。

 4回には8月31日にプロ初勝利を挙げた2年目・小山が中継ぎで登板するも、鳥谷の右翼フェンス直撃の適時三塁打と犠飛で2失点。投入する中継ぎが相次いで打ち込まれるという、今季の巨人には珍しい炎上ぶりで序盤で、試合を決められた。

 この敗戦から浮かび上がる不安。それは11日から広島、阪神、中日と休みなく続く9連戦だ。これまでは内海、明日7日から戦列復帰する杉内、ホールトン、澤村、宮国、そして小山や江柄子などの若手が先発枠を争う「チャレンジ枠」の6投手で回す予定だったが、ここ3試合で勝ち星のない澤村が5日に登録抹消。さらには江柄子の不調、小山が中継ぎに回ったことで「チャレンジ枠」にも不安が残る。こうなると、疲れがたまっている山口や福田、ルーキー田原、高木京などの中継ぎ陣への負担が増すのは確実だ。

 特に心配なのは澤村。肩やひじなどの異常はないが、問題視されているは一番厄介な「精神面」。頑固な性格と、自分の投球に入れ込んでしまう“悪癖”に修整が見込めないことから「自分を見つめ直し、整理してほしい。持っているのは一流なのに、自分の中で投球で表せていない。我々としても難しい決断だったが、このままでは成長しない」(川口投手総合コーチ)と二軍行きを決めた。原監督は「次の登板は(澤村には)言ってある」と語るものの、そこで万全となりうる保証はない。

 9連戦は優勝へのカウントダウンと同時に、後半戦最大の正念場となる。先発6人目の不在、澤村の復帰、中継ぎへの負担…果たして、どう乗り切ってゴールテープを切るのか。