原監督が明かした「由伸の秘めたる覚悟」

2015年02月15日 09時00分

伊原氏(左)の直撃に胸中を明かした原監督

 本紙専属評論家に復帰した前西武監督・伊原春樹氏が、巨人・原辰徳監督(56)のホンネに迫るキャンプ特別対談後編。今回は今季から兼任コーチとなった高橋由伸外野手(39)について、G党注目の発言が次々と飛び出した。兼任とした過程にあった指揮官の知られざる思い、そして由伸の秘めたる覚悟とは――。

【伊原春樹 新・鬼の手帳】巨人・原辰徳監督(後編)

 伊原氏:兼任コーチになった高橋由伸だけど、元気そうですね。

 原監督:由伸に「体調が良さそうだな、今年レギュラー狙うの?」って聞いたら「狙います」って、はっきり言うんですよ。だから僕からは「そうか、すげえな、狙った方がいいよ。コーチ兼任でレギュラー取ったら大変なことだよ」と言いました。それと「正直、今はピンチヒッターだなぐらいの気持ちで見てる。でもお前がその気なら、俺もそのように見るよ」とも伝えました。

 ――最初の紅白戦2試合(12、13日)は欠場するようですね

 原監督:(宮崎キャンプ最終日の)15日の紅白戦も出なくていいって言ったんですよ。でも「それ(レギュラーを狙う)だったら、15日の試合に出られる準備をしておくのも大事なことだろうな」って話はしています。

 伊原氏:由伸と話したら、中日の山本昌の話が出たんですよ。僕が「お前さんには技術があるんだから、そのぐらいやれるよ」って。そうしたら彼は「投手だから長く続けられる部分もありますよ。野手では難しいですよ」と言っていたけど、「今年はかけています」と言うんだよね。あの静かな由伸がだよ。「今年いい成績を残せたら、僕はまだ4、5年やれるような気がしているんです」と言うんだ。驚いたよ。

 原監督:おー、じゃあ来年はコーチの肩書を外してくれって言ってくるかな(笑い)。僕はコーチ兼任の役割が彼をシンプルに、楽にさせたと感じますね。今まで、選手・高橋由伸ってすごい用心深い選手だった。けがをしちゃいけないとか、守っていたものがあった。それが年齢的に野球ができないけがをしてしまっても、俺にはコーチという役があるというものが、すごい追い風になっている気がする。野球に気風が出てきましたよね。

 ――長野と高橋由のレギュラー争いが見られるのでしょうか

 原監督:いや、長野とは違うでしょうね。由伸は左翼がいいと思っているんでね。まあ、セペダ、大田(と競争のなかで)、左翼を彼が守ってくれれば。何試合に1回はガス抜きをしてあげてね。コーチ兼任でレギュラーになったら、それは本当にすごいことだよ。

 伊原氏:僕にもはっきり言うんだからね。狙ってほしいですよ。

 原監督:実は去年、(高橋由が)けが(右手中指伸筋腱脱臼)をして、僕は「今年でだめかな」と思ってね。それでも彼はプレーヤーとして続けるということだったので、(現役)最後になるかもしれない年に二軍に落とすわけにいかないし…。それで(原沢)GMとも話して、将来の勉強にもなるし「コーチを兼任させたらいかがでしょうか」と。それなら仮にコンディションが悪くても、二軍に落とすことなく、ベンチに置いておくことができるでしょう?(兼任コーチ打診は)そういうことが非常に大きかった。だけど今は、それが逆に良い方向に変わってきていますね。

 伊原氏:由伸もだけど、監督もできるだけ長く続けてくださいよ。リーグ4連覇、日本一奪回できることを願っています。今回はありがとうございました。