松坂 本番モード!143球投げ込みの真の狙い

2015年02月11日 16時00分

ブルペンで本格的な投げ込みを開始した松坂(手前)

 ソフトバンク・松坂大輔投手(34=前メッツ)が宮崎春季キャンプ第3クール初日の10日、ブルペンに入り143球を投げ込んだ。メジャーの制約から解放された日本仕様の投げ込み調整を披露し、首脳陣の評価も上々。ついにギアを上げた怪物には、この日のブルペンで完全復活を見据えた極秘調整があった。

 松坂が日本仕様調整で本番モード突入だ。今キャンプ3度目のブルペンに入った右腕は、カーブ48球、スライダー9球を交えて143球を投げ込んだ。

 メジャー時代は、投げ込みが制限されていたが、9年ぶりの日本球界復帰で球団からは、調整を一任されている。

 ここまではマイペース調整でフォーム固めに専念していたが、この日は投げ出す際の踏み出し幅を、これまでの6足半から6・75足分に広げるなど実験的な試みも入れ始めた。

 ブルペンを見守った佐藤投手コーチは「腕も振れている。メジャーでやっていた時よりよくなっている。前で前で投げようとしている」。吉井投手コーチも「今日は良かったですよ」と笑顔で、スロー調整が続いていた怪物が見せ始めた本気モードに、首脳陣もひと安心という様子だった。

 この日は、審判をつけてストライクゾーンもチェックした。「あれがボールなんだっていうのもありました。どのコースをストライクに取ってくれるかの確認はもう少しあとでいい」と話した松坂には、ある狙いがあった。ズバリ審判を“味方”につけることだ。

 松坂が「(審判に)ボールの軌道とか見てもらわないといけない」と話した言葉の真意を、この日の全球を受けた加藤領健ブルペン捕手が、こう解説した。

「審判に自分のボールがどんな動きをするのか、意図的に動かしているのかを知ってもらおうとしているのは、今後を見据えてやっていることだと思う。投げミスではなく、ギリギリ隅をついてボールを動かしてくる投手というイメージを植えつける狙いがあったのだと思う。そういう意識はこれまでよりも実戦的」

 ストライクゾーンの隅を突いたボールが投げミスと判断されてボールになるのか、技術的に動かしたボールと認識されてストライクになるのか。結果は大違いだ。松坂は審判に自分のボールの特徴をアピールしていたわけ。松坂は「今日の(審判の)方は初めてだと思います」と話したように、存在をしっかりと「意識」していた。

 いよいよ本領を発揮しはじめた怪物が、復活への準備を着々と整えている。