オリックス芸人の代表格と言えば、この人、たむらけんじ(41)だ。“浪速の応援隊長”として球場で声援を送り、陰ひなたで選手を励ましてきた。“ビジネスファン”と揶揄(やゆ)されながらもファン拡大に尽力し、メディアでオリックスをアピールし続けている。そんなたむらがキャンプ中のチームに熱烈エール、さらには仰天“V公約”を連発させた。

 ――今季のオリックスは中島(前アスレチックス2A)や小谷野(前日本ハム)、ブランコ(前DeNA)、バリントン(前広島)らの加入で例年になく下馬評が高い

 たむら:それが怖いんですよ。今までもオフに盛り上がった時って結果が出ていなんです。李大浩(現ソフトバンク)の時もそうやった。去年はペーニャくらいで何もなかったのに、あの成績(2位)やったですから。そのジンクスを破ってほしい。でも、今年はこれまでの中途半端なちょこちょこ補強じゃなく、本気の補強をやった。金子くん、平野佳くんも残ったんで期待してます。

 ――3年目の森脇監督については

 たむら:昨年末にラジオのゲストに来てもらった時にお話しさせてもらったんです。監督は「チームは家族と思っている」と。その言葉がチームの強さの秘密と思う。選手って「この監督を胴上げしたい」っていう気持ちがすごいモチベーションになると思う。それを本気でみんなが思ってる。この2年でその気持ちが選手に伝わってそれが去年以上に固まってくる。もう一度「がんばろう神戸」という気持ちを込めて優勝すればこんなドラマはないでしょう。

 ――新キャプテンの糸井は

 たむら:1回、食事に行ったんです。変わってますね。スターですからもっとツンツンしてるのかと思ったけど違う。人に好かれて、どこでもなじめる人。ガンバ大阪の遠藤保仁キャプテンだって初めは大丈夫か、と思ったけど、糸井くんと雰囲気が似てるんです。プレーで見せる。あまり熱すぎるキャプテンというのもオリックスのカラーに合わない。監督のいい人選と思うし、いきなり“森脇マジック”が出たんじゃないですか。

 ――ますだ・おかだの岡田圭右も大ファン。協力してファンを増やしていく考えは

 たむら:あのね。岡田がもっと頑張らんとあかんですよ。あいつね、ただただオリックスが好きなだけで「もっとオリックスを世のみなさんに」という気持ちは薄いと思う。僕なんかね、ラジオ番組でレギュラーのコーナーがあるのにオリックスのコーナーをねじ込んで作ったんですよ。

 ――岡田さんはファンとして厳しいことも言いたいからあえて選手と距離を保っているとか…

 たむら:もっともらしい理由で逃げるな、という話。ホンマに好きならできますよ。僕は金子くんにも「メジャー行かんといてくれよ」なんて言ってきた。岡田はケチなだけなんです。おごるんが嫌やから選手と近い関係にならないんですよ。でも、僕の行動力と岡田の知識が合体すれば最強。お互い役割分担しながらやりたいですね。

 ――でもツイッターでは“ビジネスファン”と叩かれることがある。いちいち反応してファンとケンカになることも…

 たむら:ここまでやっているのに「たむけんはオリックスが強くなったからファンと言いだした」って。いちいち反応しなけりゃいいんですけど、僕は子供なんですね。「あなたは間違っていますよ」と直してやりたいんです。こういう性格やから見過ごせない。強くなったからファンになったわけと違いますよ。

 ――アメトーーク(テレビ朝日系)で「オリックス芸人」企画の実現は

 たむら:やりたいですねえ。僕と岡田が“和解”したとして…モモコねえさん(ハイヒール)、ミサイルマン・西代とか、呼べば集まる兵隊はたくさんいてますよ。

 ――「炭火焼肉たむら」がユニホームのスポンサーになることは…

 たむら:あれね。どれくらいか聞いたら…まあまあ(の金額)でした。いつかガンバかオリックスのスポンサーになるのは夢ですよねえ。

 ――優勝公約は

 たむら:獅子舞の格好して祝勝会に出ます。去年の始球式では下半身は脱げなかったんで、ビールかけの時は無礼講で行かしてもらいます。新大阪の(焼肉たむらの)カレー屋に来てくれたら選手は年中ただ。あと優勝したら「ちゃ~」をあげます。オフィシャルギャグとして使っていいです。

 ――使ってください、ではなくて許可すると

 たむら:そうです。オフィシャルギャグです!

 ――最後にキャンプ中のナインにメッセージを

 たむら:ソフトバンクと戦力の差は間違いなく縮まってます。シーズン終わってみんなで大喜びしたいですね。