広島・堂林が10日、宮崎・日南キャンプで行われた紅白戦に6番・三塁でスタメン出場。2打数2安打の大暴れを見せた。今クールのシート打撃では精彩を欠いていたが、初の実戦で一気に上昇気流に乗った。昨年の結婚を経て今年は勝負のシーズンに挑むが、“鯉のプリンス”は多くのちびっ子ファンからの期待も背負っている。

 堂林が紅白戦で気を吐いた。第1打席で九里から左前打を放つと、第2打席でも左腕・岩見から左前打。今キャンプ初の実戦で2打数2安打をマークした。「これから実戦が始まってくる。しっかり結果が残せるようにしたいです。アピールしていく立場ですからね」と話した。

 トンネルから抜けた。7日のシート打撃では精彩を欠き、緒方監督から2日連続のシート打撃を課された。この“追試”をしっかりと生かした。「多くの投手の球を打てる。ラッキーと思いました。悪いから出されているわけですからね。実戦に近い球を多く打てたことはよかったですね」

 この日、最大の収穫は第1打席に九里の初球・カーブをとらえたことだという。「抜いてきた球に対して反応できました。振れたことが収穫です。パッと判断できました」とニッコリ。「しっかり自分のタイミング、間で打つことができました」と振り返った。指揮官も「少しは気分的に変わるでしょうね」と笑みを浮かべた。昨年12月にTBS・枡田絵理奈アナウンサーと結婚。今季は愛妻に支えられて三塁の定位置取りを目指す“鯉のプリンス”だが、いまだに人気は健在。特に“ちびっ子のプリンス”として、ファンから高い人気を誇っている。

 キャンプ地・日南でのグッズ売り上げも堂々たるもの。営業グッズ関係者によると、かつての購買層だった“カープ女子”からの人気は「正直さっぱりです」というものの「子供さんに人気がありますし、家族連れの方が買われたりもしています。タオルマフラーは一番に売り切れました」という。

 未完の大器としてのあふれる魅力と、パワフルな打撃で“カープ少年”たちの期待を背負っている堂林。三塁はチーム内に多くのライバルがひしめくポジションだが、今季こそレギュラー確保が期待される。