“限界説”ささやかれるG内海の復活はあるのか

2015年02月11日 11時00分

ブルペンの調整も順調にきているが…。後方右は原監督、左は斎藤投手コーチ

 今年の巨人キャンプで誰よりも黙々とメニューをこなしているのが、内海哲也投手(32)だ。昨季は初勝利まで2か月余りを要するなど7勝止まりに終わったが、一方では“限界説”もささやかれている。果たして復活はあるのか。エース奪回に静かな闘志を燃やす左腕を本紙評論家・前田幸長氏が直撃した。

【前田幸長・直球勝負】復活をかけるテツ(内海)のキャンプは、意外にも“スロースタート”だった。毎年、自主トレから「これでもか」と自分を追い込んでキャンプインしていたが「(自主トレで)追い込むとキャンプでたれてしまう(バテる)ので、余力を残した状態でキャンプに入りました」。何かを変えないといけないという、テツの静かな意気込みが取材冒頭から伝わってきた。

 昨季は不振と負傷が重なって7勝9敗、防御率3・17に終わった。エースの座も菅野に奪われた格好だ。率直に「何が悪かったの?」と聞くと、テツは明快に「軸足(左足)ですね」と返してきた。

「今までは(投球時)右足を上げたときに(軸足の感覚が)キッチリ決まっていた。それでコントロールも定まっていたんですけど、去年はそれがブレて、どう修正していいかわからなくなってしまった。今年はキャンプからその軸足を固定させたい。そうなれば大丈夫です」

 テツには“生命線”となるボールは存在しない。飛び抜けたものがないだけに、直球、スライダー、チェンジアップという、持ち球すべての制球力がすべてを左右する。それをつかさどっていたのが左足だった。確かに昨シーズン、マウンド上で一球投げるたびに不安げな表情を浮かべていた。そう言うとテツも「そうなんですよ。何か固まらなかったんですよね、右足を上げたとき…」とつぶやいた。

 そしてもう一つ、気になったのが「衰え」だ。まだ32歳と若いが、何かと年齢を口にすることが増えているのを感じた。昨季の不振は衰えからなのか。ひそかに限界を感じているのではないか。テツは「(軸足が)修正できなかったことが『衰え』なのかと言われたら、そうかもしれない」と、自己修正能力が多少鈍っているのを感じているようだったが、すぐにこう付け加えた。「でも、変化球のキレやスタミナには全然、自信がある。もしこれがなくなったら辞めますよ」。この言葉に彼の強い意地を感じた。

 2年連続最多勝を獲得した2011、12年時の感覚を取り戻すべく、投げ込みを続けるテツ。まだ第2クールが終わったばかりということもあり“あの時”の軸足の感覚にはまだまだ近づけていないそうだが、今季は菅野とともにチームを引っ張ってくれるはずだ。(本紙評論家)