レンジャーズの藤川球児投手(34)が6日、大阪市内にある関西テレビで同局のスポーツ番組「イキザマJAPAN」(日曜午前6時30分~、関西ローカル)の収録に参加し、昨年のオフに引退を考えていたことを明かした。

 「イキザマ――」は吉本新喜劇座長の小籔千豊(41)がMCを務め、タイトル通りスポーツ選手の生きざまに迫る番組。藤川はメジャー移籍1年目だった2013年に右ヒジの靭帯を断裂し、トミー・ジョン手術を受けた。昨年8月に復帰したが、中継ぎとして15試合に登板し0勝0敗、防御率4・85。13イニングを投げて、被安打18、8四死球、17奪三振という内容でカブスからFAとなった。

 番組内で藤川は「精神的にそうとう疲れていた。なんでやっているんだろうなと悩みを抱えながら、投げているだけ。去年のシーズン終わりで辞めようかなと思っていた」と告白。唯一「辞めたい」と相談した代理人を務める団野村氏から「いろんなオファーが来ている状態。野球、特にメジャーリーグに対して失礼。絶対に今あきらめちゃダメだ。ずっとよかったのが1つ下がっただけで辞めるというのは簡単だけど、この後の人生にずっと響く」と説得を受けたとも明かした。その結果、昨年12月にレンジャーズに移籍することを決めたという。

 移籍も決まり、右ヒジの状態も上向いている。藤川は「どんどん良くなっている。完璧ではないですが夏場ぐらいを目指してゆっくり上げていこうかなと思っています」と現状を説明。引退については「(靭帯が)再断裂したら終わり」と話したが「とにかく今年、1年しっかりゆるい右肩上がりでいいのでやっていって、それで来年に最高の状態を迎える」と話し、40歳まで現役を続ける目標を掲げていた。

 囲み取材では引退を考えた当時の心境について聞かれ、フラッシュが大量に光ると「引退会見みたいになってない? オレ、今から行くんやけど」と笑い飛ばす場面も見られた。右ヒジの状態とともに落ちていた気持ちも上り調子となっているようだ。

 藤川が出演した内容は8日に放送される。