【核心直撃】広島の緒方孝市新監督(46)が“静”のキャンプを送っている。熱血漢のはずの新指揮官はナインの動きを遠目に見守るだけ。直接指導することもなく、おとなしくしているのはなぜ?

 ――練習中は選手と距離を置いているように見える

 緒方監督:まったく話をしていないわけではなく、ちょっとした技術のことや体調面のこと、雑談など言葉を交わすようにしているよ。

 ――選手に直接指導という場面がない。意識的なものか

 緒方監督:コーチたちは自分の技術を自信と責任を持って教えてくれていて、こちらも信頼している。自分が口を出すと選手は監督の言葉ということでそれを優先してしまうかもしれない。指導法が2~3通りになってはいけない。選手が戸惑うことがないようにということだよ。

 ――今後も余計な口出しはしない

 緒方監督:締めないといけないところは言う。これから先は実戦形式も増えてミスが出たりもする。そういうときは個々になるのか全体になるのかその時々だけど、直接言うことはあるかもしれない。ただ、基本的にはコーチにクッションになってもらって…と考えている。

 ――コーチ時代は熱血指導でナインを手助けしていただけに血が騒ぐこともあるのでは

 緒方監督:我慢はしていないよ。この時期はある意味、コーチが一番頑張ってくれている。その分、シーズンに入ったら作戦面や選手起用などで俺が頑張らないといけない。