楽天のドラフト1位ルーキー安楽智大投手(18=済美)は1日、エースの則本や松井裕らがブルペンで投球するなか、ブルペン入りせずにキャンプ初日を終えた。2日目に決まった初ブルペンも首脳陣の意向で「立ち投げ・直球のみ」となり、投球数も制限される。今後もきっちり手綱を締める方針だ。

 ここまで慎重なのには理由がある。2011年ドラフト2位右腕、釜田佳直投手(21)の悲劇を再現させないためだ。大久保監督は「(安楽は)体は大人だし、頭もしっかりしている。でもプロのマウンドは大きな壁。ここ1、2年の釜田を見ているし、そういうふうにはさせたくない」と声を大にする。

 釜田は1年目の5月に一軍デビューすると、先発ローテに食い込み7勝(4敗)をマーク。しかし2年目に右ヒジを疲労骨折し、オフに再手術。さらに昨年3月にはトミー・ジョン手術を受け、現在は復帰に向けてリハビリ中だ。

 安楽を一軍キャンプに帯同させている大きな理由も手元で“監視”するため。安楽は「腕を振って、いいボールを投げたいです」とアピールする気満々だが、しばらくはモヤモヤした気分で過ごすことになりそうだ。