メジャー4年目となるレンジャーズのダルビッシュ有投手(28)が「新指揮官との間に確執が生じてしまうのではないか」と関係者の間で不安視されている。


 昨季ア・リーグ西地区最下位に沈んだレンジャーズはレギュラーシーズン終了後の10月、ジェフ・バニスター監督(50)を新たに招聘。パイレーツに選手、指導者として29年間チーム一筋で在籍し、昨季までベンチコーチも務めた「頭脳派」の同監督に、チームの再建を期待する声は大きい。


 しかし、その一方で心配されているのが新指揮官の激情型の性格。メジャー関係者は素顔のバニスター監督について、こう打ち明ける。


「かなり几帳面で数字にはとにかくうるさい。投手に関しても投手コーチに代わって球数を細かくチェックし、基本的にブルペンでは50球以上投げさせず、試合でも100球を超えさせないことを誰よりも徹底させていた。いくらメジャーでは『100球』が基本線と言われていても、それがケース・バイ・ケースで前後するのは当たり前。それでもバニスターは試合で先発投手の投球数が100球から1球でも超えると途端に不機嫌になり『リズムが悪いから、こういうことになる』と本人を罵倒したりすることもあった」


 パイレーツでは、この“口撃”によって若手投手のブランドン・カンプトンを「一時ノイローゼ寸前にまで追い込んだ」との逸話まで残している。そんな新指揮官だけに「気の強い性格のダルとは相性が合わないのではないか」と心配されるのも無理はない。


 ダルビッシュは2013年9月4日のアスレチックス戦で、捕手のピアジンスキー(現ブレーブス)と配球をめぐって激しい口論を演じたこともある。「バトル勃発」が杞憂に終わることを祈るばかりだ。