DeNA グリエルと“未契約”の異常事態

2015年01月30日 07時15分

グリエルの合流は4月中旬以降か…

 春季キャンプを前に各球団とも外国人選手が来日ラッシュ。中畑清監督(61)が勝負の4年目を迎えるDeNAも28日、3選手が無事に来日した。だが助っ人の目玉である“キューバの至宝”ユリエスキ・グリエル内野手(30)については、正式発表はまだないという状況。球団内では最悪の事態がささやかれ始めた。

 

 この日、前巨人のホセ・ロペス内野手(31)、2年目のギジェルモ・モスコーソ投手(31)、アーロム・バルディリス内野手(32)の3選手が来日。「CSに導きたい」(ロペス)、「10勝が目標」(モスコーソ)、「足の状態はいい」(バルディリス)と、ベネズエラ出身の助っ人3人衆はそれぞれ意気込んだ。

 

 また亡命キューバ選手のヨスラン・エレラ投手(33=前エンゼルス傘下3A)の来日もメドが立ち、目指すCS進出に向け、いよいよ準備が整った格好だ。

 

 だが肝心のグリエルと弟ユニエルキス・グリエル内野手(21)に関しては、いまだに正式発表がない異常事態となっている。

 

「グリエルが日本の他の球団に行くことはないけど…。そもそも日本に来るのか?」と球団関係者。昨年12月に単年総額5億円(推定)で基本合意したが、それはあくまで「基本合意」で正式契約を交わしたわけではない。その後、交渉はまったく進んでいないという。

 

 現在、キューバ国内リーグのインダストリアレスで活躍しているグリエルは、チームのプレーオフ進出が決まったことでDeNA合流は4月中旬以降。オフの必要もあり、来日が遅れることはあっても早まることはない。さらに7月に国際大会のパン・アメリカン競技大会がありグリエルは約1か月、チームを離れることが決まっている。

 

 さらに「やっぱりあれが影響しているんじゃないか?」と球団関係者が話すのが、米国との国交正常化交渉。1961年以降、半世紀以上断絶していた米国と今月20日から首都ハバナで交渉が始まった。スター選手の政府公認のメジャー移籍が雪解けの象徴となるだけに、グリエルの窓口であるキューバ野球協会も進捗を見据えているという。

 

 他球団関係者からは「だからキューバに頼るのは危ない」と、それ見たことかとの指摘。この状況に中畑監督も「グリエルだけでかき回されることはない。グリエル抜きの練習も必要」と最悪の事態も覚悟していた。

 

 果たしてグリエルは今季、日本でプレーできるのか。DeNA躍進のカギを握る男だけに、その去就がペナントレースの行方も左右するかもしれない。