球界のレジェンド、中日の山本昌投手(49)の32年目となる2・1春季沖縄キャンプでの処遇はどうなるのか――。既に17日に行われたスタッフ会議で一軍(北谷)、二軍(読谷)の大まかな振り分けは済んでいる。22日の正式発表を前に山本昌は「(首脳陣から)まだどっちになるか何も聞いてないけど、どっちでもいいです」と平静に話すが、チーム関係者は「本人は当然、自分のペースで調整しやすい読谷から今年もスタートしたいのが本音のはず。自分で納得のいくように調整させてやりたい」と話す。

 山本昌といえば、読谷を“庭”にしてきた男。体調や気温などを考慮して第1クール中にブルペン入りし、キャンプ終盤に北谷へ合流するのがパターンだった。しかし、ここ5年間は2010年に8年ぶりに一軍スタートして以来、北谷が3回(10、12、13年)、読谷が2回(11、14年)。各年の勝利数は5年間の計14勝のうち、13勝が北谷スタートした場合で、読谷では昨年の1勝のみだ。

 そのため「近年の成績からすれば、北谷スタートしたときの方が結果が出ている。やっぱり一軍だと周囲も張り切っているし、レベルの高い中でブルペン投球すれば、いくら百戦錬磨のベテランでも『よし俺も』って投球に力が入るでしょ。不退転の決意という意味では、二軍よりも一軍スタートの方がいいと思う」との見方もある。

 中には「どっちスタートがいいのか本人に選ばせてやってもいいのではないか」との案も出ているが、今季の大ベテランのキャンプインは果たして…。