中日の和田一浩外野手(42)、荒木雅博内野手(37)、浅尾拓也投手(30)の主力3選手が“無休トレーニング”に励んでいる。

 各球団の大方の選手はシーズンを終えると1年間の疲れをとるために、オフにゆっくりと体を休める期間を設けるものだが、和田は「長いこと動きっぱなし。旅行先でもずっと動いている」と言い、荒木は「これまでバットを振っていなかった」という12月にマシン打撃に取り組むなど、連日汗。浅尾も昨オフには1週間ほど肩を休ませたが、このオフは1日も休んでいない。

 和田が無休なのは昨季、シーズン終盤で右手を骨折し「そこでもう休んでいるから」。荒木は「もう現役も長くはない。辞める時に後悔はしたくないので」とあえてチャレンジ。浅尾は「1度肩を休ませて戻すのに時間がかかった」との反省からと、それぞれに理由はある。

 しかし、そんな3人に周囲は不安を隠せない。「おそらく練習しないと不安なんだろう。休んでられないという気持ちだと思う。でも、みんな若くはない。そこまでやってもいいことはないんじゃないか。今からそこまで練習して長いシーズンを乗り切れるのか。終盤にバテてしまうよ」(チーム関係者)。中日の戦い方は何とか勝率5割で上位に食らいつき、終盤で勝負するもの。優勝した時は、そうやって勝ってきただけに余計に3人の調整が気がかりというのだ。

 善かれと思って体にムチ打ち、頑張っている3人にしてみれば、思わぬ反応だろう。「いらぬ心配だった」と言わせる結果を是が非でも見せたいところだ。