キャンプ一軍スタート浮上 Gドラ1岡本“客寄せパンダ”にされる?

2015年01月13日 16時00分

練習後、ちびっ子にサインする岡本

 巨人は“金の卵”をどう育てていくのか――。ドラフト1位の岡本和真内野手(18=智弁学園)の育成方針を巡り、球団内が割れている。原辰徳監督(56)は高卒新人では松井秀喜以来のキャンプ一軍スタートも示唆しているが、現場を中心にこの方針に待ったをかける意見も続出。近日中に開催されるスタッフ会議は例年以上に紛糾しそうだ。

 

 ジャイアンツ球場で行われている新人合同自主トレ第2クール初日の12日、岡本は初めて室内でのマシン打撃に挑戦。ただ「全然ダメ」と振り返ったように、動く球を打つのが数週間ぶりだったこともあって振り遅れが目立ち、持ち味の豪快な打球は影を潜めた。

 

 それでもドラ1ルーキーの練習を初視察した内田二軍打撃コーチは、スイングだけで岡本の非凡な能力を感じ取ったようだ。「スイングのバランス、間の取り方、力を伝える方法…。総合的に見て素晴らしい雰囲気を感じた。僕が携わってきた高卒新人の中ではトップクラス」と目を輝かせて絶賛した。

 

 今季巨人に復帰した内田コーチに球団が期待していた任務の一つが岡本の育成だ。原監督も当初はその手腕に期待し、キャンプでは同コーチが付きっ切りで指導を行うと見られていた。だが、ここにきて方針が変わり、現在は一軍スタートが本格検討されている。

 

 じっくり育てるはずだった岡本の一軍スタートが浮上した裏には、FAを始めとする補強が小粒にとどまり「キャンプの目玉が不在」という苦しい事情がある。昨季は宮崎キャンプを通してOBの松井秀喜氏(40)が臨時コーチを務めたことでゴジラフィーバーに沸いたが、今年はこれといった売りがない。

 

 球団関係者によれば「監督が近くで見たいという希望を持っているらしいが、それ以上に球団として岡本に一軍にいてもらわないと、今年は話題が少なすぎるというのが大きいようだ。松井がいないと盛り上がらない、というんじゃ困るんだろう」という危機感からなのだという。

 

 ただし現場では反対の声も上がる。スタッフの一人は「岡本は心も体もまだ高校生。松井さんの1年目と比べるのは酷だよ。まずは内田さんの下でじっくりプロの練習法や体づくりを学んだほうがいい」と当初の方針通りの二軍スタートを勧める。その内田コーチはこの日、岡本を自らの手で育てたいかと問われると、苦笑いで「キャンプを一軍か二軍かというのはチームの方針だから」と言葉を濁したが…。

 

 久々の大物高卒新人の話題で、このところ持ちきりの巨人。球団幹部に加え、全首脳陣が顔を合わせるスタッフミーティングでは、熱い議論が交わされることになりそうだ。