“ミラクル男”北川PM スーツ組になっても狙うは満塁弾

2015年01月14日 11時00分

オリックス優勝を規した日めくりカレンダーを手に笑顔の北川PM

 オリックスの“ミラクル男”が新天地で燃えている。近鉄時代に代打逆転サヨナラ満塁優勝決定本塁打を放ったことで知られる北川博敏氏(42)が、昨年11月に二軍打撃コーチからスーツ組に転身。事業本部企画事業部プロジェクトマネジャー(PM)の肩書となり、球団の“広告塔”としてチームをアピールする立場となった。まだユニホーム脱ぎたてとあって名刺交換も不慣れながら、さらなるファン拡大に向け“ぺーさん”が決意を語った。

 

 

 18年間の現役生活を終え、2013年から二軍打撃コーチとして若手育成に尽力した。それが昨年11月、指導者としてこれから、という時にまさかの辞令。ユニホームを脱ぐことへの戸惑いは隠せなかった。


 北川PM:最初は受け入れにくかった。コーチを2年やって、いろんな流れが分かってきていたころ。最初はクビだと思った。球団にチームをこういう形で助けてほしいと言われたけど、素直にOKとは言えなかった。今まで若い選手とやってきてやり残したこともあった。いろんな恩師に相談に乗ってもらった中で梨田さん(昌孝=元近鉄監督、評論家)に「会社に残ってやれるんだから、勉強のつもりで一回外から野球を見るのもいい。いずれユニホームを着るチャンスはある」と言われました。一番踏ん切りがついた言葉でした。

 

 現役時代から明るいキャラクターと人柄でファンに愛され、01年9月26日のミラクル弾でその名は全国にとどろいた。球界内外で人望も厚く、球団としてみれば、さらなるファン拡大のため、どうしても必要な人材だった。森川広報部長は「知名度もあるし、関西出身で顔も広い。天真らんまんなキャラですし、ファンとの関係をより強くしていく上で持ち味が効果をもたらしてくれるはず。起死回生の満塁弾をこの分野でも打ってほしい」と起用の理由を説明し、大きな期待を寄せる。


 北川PM:球団の力になれるかどうかはまだ分からないけど、勝つためにできることはユニホームを着ることだけではない。ファンがまだ少ないし、選手には大勢の中で野球をできる喜びを感じてほしいと思う。お客さん集めに貢献したい。でもスーツを着て名刺を渡す“動作”は初めてなので、渡し方の作法を知り合いに聞いたりして…。恥ずかしさもあってまだ慣れないですよ。向こうに「えっ」ていう顔されますし。僕って気づいてくれると楽ですけどね。