「巨人へFA移籍」相川の人的補償は誰?

2015年01月08日 11時00分

相川亮二

 巨人を離れるのは誰になるのか――。ヤクルトからFA宣言した相川亮二捕手(38)の獲得に伴う人的補償の期限が、いよいよ間近に迫っている。昨季は大竹寛投手(31)の補償で広島へ移籍した一岡竜司投手(23)の活躍が話題となったが、球団同士の思惑が複雑に絡み合うのがプロテクト問題。実はこのときにも表には出なかったドラマがあった。

 相川と巨人の入団合意がNPBにより公示されたのが12月9日。人的補償の回答期限はその40日後の今月19日が最終期限となる。巨人は昨年中に28人のプロテクト選手名簿を提出しており、現在はヤクルト内部で検討が行われている段階だ。

 そのヤクルトは8日に真中監督を交えた編成会議を開く。ヤクルト関係者によれば「発表は期限ギリギリになる可能性もある」というが、金銭補償を選択する可能性は低いとのこと。そのため早ければ8日にも注目の“誰か”が決まる。

 真中監督をはじめヤクルト側は、一軍登板実績がある即戦力投手に狙いを定め、最終的に候補は3人ほどに絞られているという。一方、返答を待つしかない巨人サイドはドキドキだ。ボーダーライン上の選手たちはもちろん、球団幹部も落ち着かない日々を送っている。

 近年は人的補償問題に多くのファンが注目するようになった。昨季は広島へ移って大ブレークした一岡の存在が話題となった。一時はFAで巨人に入団した大竹がかすむような活躍を見せ、大勢のG党が歯ぎしりした。

 リリーフ不振に苦しんだ昨季は巨人内部からも「なぜ一岡を出したのか」と声が上がったが、実は広島は当初、別のあの選手に食指を動かしていたという。巨人関係者によれば当時、広島のある幹部から「大田はリストに入れるのか?」と探りを入れられたそうだ。

 昨季終盤ようやく打撃開花の片鱗を見せた大田だが、それまではなかなか一軍で出場機会を得られず立場は危うかった。一方、和製大砲候補を欲していたカープにとって、広島出身の大田は魅力的な選手。「リスト外なら迷わず獲る」という広島の姿勢は伝わってきたが、巨人内部では「放出やむなし」という声もあった。しかし、検討を重ねた末「我慢して育てよう」という結論に至ったという。

 ただし一岡がもし巨人に残っていたとしても、ここまで脚光を浴びたかどうか…。一方、大田も球団の期待に応えて成長の証しを示し、今季は堂々の4番候補に挙げられているのだから、未来がどうなるかはわからない。選手のたちの人生を左右する人的補償制度。今年はどんなドラマが生まれるか。