補強失敗で阪神・中村GMに“現場介入”求める声

2015年01月08日 16時00分

選手への直接指導が期待される中村GM

 今オフの補強戦線で苦杯をなめた阪神・中村勝広GM(65)にチーム内から思わぬ“オファー”が舞い込んでいる。球団は相次ぐ補強失敗の穴埋めとして生え抜き野手の台頭を目指しているが、現役時代に名手と評され、監督経験も豊富な中村GMに「選手に直接指導してほしい」という現場介入を求める声が浮上したのだ。うまくいけば名誉挽回の好機にはなりそうだが…。

 

 虎の編成トップである中村GMにとって今オフの補強は苦いものとなった。山井(中日残留)、宮西(日本ハム残留)、成瀬(ロッテ→ヤクルト)、中島(アスレチックス2A→オリックス)、金子(オリックス残留)とすべて獲得に失敗。

 

 そんな泣きっ面にハチ状態の中村GMに対し、仰天の「現場介入待望論」が飛び出している。「春のキャンプなどでGM自ら若虎に指導してほしい。補強ではうまくいかなかったかもしれないが、その手腕で自ら底上げしてほしい。現状を考えれば受けてくれるはず」(球団関係者)。つまり今度は“臨時コーチ”としてひと役買ってほしいというわけだ。

 

 何とも…な話ではあるが、チームの現状を見れば部外者の手を借りたいと思うのも無理はない。何よりも内野陣の層の薄さが理由だ。中島獲得失敗に加え、海外FA権を行使している鳥谷が離脱すれば、さらにその傾向は強くなる。現場は大和の遊撃再コンバートなどで乗り切ろうとするが、それでも駒不足は否めない。中村GMが今秋のドラフトについて「観客動員のことを考えても野手は投手よりも魅力的だ」と野手中心の戦略を口にしているのも、それだけ頭の痛い問題ということ。

 

 しかも、中村GMは今オフの補強失敗を受けて「既存の戦力の底上げを図るしかない。現場で頑張ってもらうしかないということだ」と断言している。なおさら、周囲は「GMに現場介入してもらいたい」と考えているのだ。

 

 中村GMは現役時代の1978年に二塁手として当時の日本記録となるシーズン守備率9割9分5厘を記録するなど堅実な守備でならした。指導者としても和田監督や久慈などゴールデングラブ受賞者を何人も育てた。現場介入を求める声も、決してオフの補強失敗を責めているのではなく、その手腕に期待してのことだ。

 

 就任以来、選手への直接指導について「そういうことはしない」と口にしてきた中村GM。しかし、窮地のチームを救うためとなれば、名誉挽回ともなる。春季キャンプでは同世代の大物OB、江夏豊氏も臨時コーチに着任する。中村GMも負けじとひと肌脱げば…。果たしてどうなるか。