巨人のドラフト1位・岡本和真内野手(18=智弁学園)ら新人8選手が6日、川崎市内のジャイアンツ寮に入寮した。いよいよプロへの第一歩を踏み出した岡本は、これが初めての寮生活。「早く慣れたい」と意気込んだが、1年目の寮生には独特な試練が待ち受けている。

 厳しい門限などは当たり前。それ以外にも「いまどき?」と首をかしげたくなるようなことを義務付けられているのがジャイアンツ寮の特徴だ。その代表格と言えるのが「電話当番」。これだけ携帯電話が普及しても、いまだ入寮2年目までは休日にいつかかってくるとも分からない電話を待たなければならない。

 さらに、最もルーキーが悲鳴を上げるというのが洗車だ。1年目の選手は2~3週間に1度、寮からジャイアンツ球場までの移動などに利用する球団の車を休日の午前中に丸洗いしなければならない。しかも“暗黙の了解”でゴム手袋などは使用しないため、冬場の洗車は過酷さを増す。過去に洗車を体験した若手選手は「特に冬はつらい。スポンジを使って素手で洗うし、本当に寒い」「決まりはないけど素手。朝起きるのが大変だし、休みは潰れます…」と一様に渋い表情で当時を振り返る。

 こうした寮生の義務はドラフトの指名順位とは無関係。もちろん、1位の岡本も例外ではない。自室が過去に内海や山口らが使用した308号室に決まった将来の4番候補は「改めて今日からプロ野球生活が始まるんだなと思いました。1年間ケガをせず、思い切ったプレーをしたい」と意気込みを語ったが、まずは社会人としてのしきたりを覚えることが最初の仕事となりそうだ。