ソフトバンク・王貞治球団会長(74)がナインに「大振り禁止令」を出した。

 6日、王会長はヤフオクドームで後藤球団社長兼オーナー代行らとともに鏡開き。「いい補強もできた。連覇できる力を持っている。工藤監督に変わったということで気持ちを一つにすることが大事になる」などとあいさつしたが、それとは別に熱く語ったのが攻撃陣への注文だ。

 これには今季から本拠地・ヤフオクドームが改修され、グラウンドが狭くなることが関係している。フェンスの高さ(4.2メートル)、本塁からの距離(左右中間まで110メートル)フィールドゾーンの形など、打者有利な球場の代名詞でもある東京ドームとほぼ同じ仕様。一般的に考えれば打者有利、投手不利の球場となるが、王会長はあえて「球場が小さくなったことで(打者は)大雑把なバッティングをしてはダメ。よりしっかりと芯でとらえること。大振りをせず、丁寧にね。むしろ、これまでよりもちゃんとした打撃をしなきゃいけない」と訴えたのだ。

 本拠地のモデルとなる東京ドームは、ホークスにとって、3年連続負け越しの“鬼門”ということもあるのだろう。球団関係者も「球場が狭くなって本塁打が出るからといって、飛ばそう、飛ばそうと意識してしまうと、逆効果で悪い方に出てしまうからね」と王提言に大賛成。「大振り禁止」は今年の鷹のキーワードにもなりそうだ。