中日のBクラス脱出のキーマンに、なぜか高木守道前監督(73)の名前が浮上している。「高木さんに沖縄春季キャンプやシーズン中にナゴヤドームなどにどんどん顔を出してもらって、谷繁監督や選手たちにどんどんハッパをかけてほしい」(チームスタッフ)と指揮官やナインの“尻たたき役”になってほしいというのだ。

 谷繁政権1年目の昨季は4位に終わり、28年ぶりの2年連続Bクラスという屈辱を味わった。同じ失態を続けるわけにはいかず「高木さんから『何をやっているんだ、俺がやった時と順位が変わらないじゃないか! もし3年連続Bクラスなんかになったら恥ずかしいぞ!』とかガンガン言ってもらうと効果は絶大なはず。谷繁監督は人一倍負けず嫌いだから、そんなことを言われたら相当な発奮材料になる」(同)というわけだ。

 13年オフにユニホームを脱いで以降、地元テレビ局からの解説者のオファーも断るなど“隠居状態”となっている高木前監督。キャンプも一切視察しておらず、昨季もナゴヤドームを訪れたのは7月16日の阪神戦の一度だけ。その際も試合前にベンチにいた数人の選手にちょっと声をかけたぐらいだった。

 かつては権藤投手コーチ(現評論家)と人目もはばからずにベンチで意見を戦わせる“セブンティーズバトル”を繰り広げるなど気性の荒い部分も見せていただけに、現状は寂しい限り。別のスタッフも「高木さんは『2年連続Bクラスは13年に自分がやったのが尾を引いとる』とか『ドームへ行ってもおるところがない』と言ってるみたいだけど、全然そんなことない。高木さんだからこそ言えることがある」と訴えた。

 こんな声に高木前監督は「優勝もしとらんのに、よう言わんわ」と言いつつも「まあ、そうですね」と、まんざらでもない様子。“ご意見番”になってくれれば頼もしい限りだが…。