ソフトB・武田 目指すは「ダル」より「マダックス」

2014年12月30日 16時00分

“理想のスタイル”へ変貌を遂げる武田

 ソフトバンクの3年目右腕・武田翔太投手(21)が2015年“理想のスタイル”へ変貌を遂げる。大きく縦に割れるカーブを武器に、打者を翻弄し空振りを奪うイメージが強い武田。だが、意外にも本人に奪三振への強いこだわりはないという。奪三振率が高い一方、四球が多いという課題もある。そんな武田が目指すのは、球数をかけない“省エネ型”の投手だった。

 ダルビッシュ型か、マダックス型か——。

 高校時代“九州のダルビッシュ”との異名を取った武田。プロ入り後も自慢のカーブは威力を発揮し、メジャーのレンジャーズで活躍する本家同様に、強打者のバットを面白いように空を切らせている。現在「球数を要して三振を奪う投手」の武田は、今季43回3分の1を投げ、786球43奪三振。1試合(9回完投の場合)あたり160球以上を要する計算となる。その一方で奪三振は1イニングに約1個と、先発投手としては多い。

 だが、武田が思い描くスタイルは「球数をかけずにアウトを取れる投手」。メジャー通算355勝の殿堂入り右腕、グレッグ・マダックス氏が理想としていたスタイルだ。わずか76球で完投という記録を持つ“精密機械”に、武田は「その記録はすごいですね。自分も目指すのはそういうタイプですよ」と目を輝かせる。

 三振が稼げる「ダルビッシュ型」の武田が「マダックス型」を志すのには理由がある。昨季はリーグワーストの68四球。今季も後半戦からの一軍昇格ながら22四球と、課題の制球難は克服できなかった。

 だが、対策はある。制球力をアップさせるのはもちろんだが、釣り球を磨いて打者を抑えられれば、球数も四球もおのずと減る。武田は今オフ、オリックス・金子直伝のシンカーに加え、ツーシーム、スプリットを習得中。特に力を入れているシンカーは「左打者対策です。落ちながら逃げていくボールは有効だから」。打者の手元で動く新球をものにできれば、早いカウントで凡打に打ち取るシーンも増えるだろう。

「制球が悪いから球数が増えて体力を消耗して、どんどん制球が定まらなくなる。制球力があれば終盤になっても球威が落ちないし、思ったところに投げられるので楽に抑えられる」(武田)

 進化の4年目で目指すは「精密機械」化。現役時代のマダックス氏のように、余裕の表情で9イニングを抑えられるか。来季の武田は目標とする2桁勝利に加えて、イニング数と完投数にも注目だ。