鳥谷いなければ…阪神・ゴメスは怖くない

2014年12月28日 16時00分

鳥谷(左)とゴメスの3、4番コンビは来季も見られるか
鳥谷(左)とゴメスの3、4番コンビは来季も見られるか

 阪神のマウロ・ゴメス内野手(30)は来日1年目の今季、打点王に輝くなど打率2割8分3厘、26本塁打、109打点と好成績を残した。チーム内では「2年目の来季も活躍は間違いなし」との楽観論が多いが、他球団からは「来季は攻略が簡単になるだろう」との声が出ている。その理由は…。

 

 ゴメスは今季開幕から4番に座り、シーズン2位、クライマックスシリーズ突破の原動力となった。すでに来季の契約も終え、現在は母国のドミニカ共和国で来季に向けた自主トレに励んでいる。そんな主砲の2年目について和田監督は「ゴメスの方が相手投手を把握しているから心配はない。(本塁打も)最低30本ではないけど、その辺は今年のように得点圏で勝負強いところを見せてくれれば普通に増える」と活躍を疑わない。しかし、そんな虎サイドとは裏腹に不敵な笑みを浮かべているのがセの他球団だ。あるスコアラーは「(海外FA権を行使した)3番打者の鳥谷がメジャーに行ってくれればゴメスの攻略は一気に楽になるよ」という。

 

 そのスコアラーはゴメスの打撃と鳥谷の関係について、こう明かす。「ゴメスには穴がある。それは外角の緩い変化球。そこを攻めれば高い確率で抑えられる。でも、今年は攻められなかった。鳥谷がいるから。鳥谷が塁上にいると緩い球を読んで盗塁を仕掛けてくるから。しかも鳥谷は出塁率が高い(4割6厘)から塁上にいるケースが多い。だから分かっていてもそこを攻められず、逆に直球を狙い打たれた」

 

 今季、鳥谷の盗塁は10と決して多くないが、常に虎視眈々と隙をうかがい、相手バッテリーにプレッシャーをかけている。それがゴメスの打撃を助けていたというわけ。実際、鳥谷が右ヒザの疲労で足を生かせなかった日本シリーズでは、ソフトバンク投手陣が緩い変化球を多投し、ゴメスが17打数3安打と封じ込められた例もあり、他球団スコアラーは鳥谷さえいなくなれば、ゴメスは怖くない、とにらんでいるのだ。

 

 今の阪神には4割を超える高い出塁率と常に盗塁を狙う洞察力、そして脚力のすべてを兼ね備えた選手は他にいない。主砲・ゴメスのためにも、虎は全力で鳥谷を引き留めなければならないが…。