国内FA宣言した金子千尋投手(31)がオリックスで“孤立危機”に陥っている。神戸市内のオリックス合宿所で右ヒジ手術からのリハビリを続け、連日のように自主トレ中の他の選手と遭遇。ナインも悩めるエースの去就を気にかけているが、金子はトレーナー以外とほとんど口を利かず、黙々とトレーニングに打ち込んでいるという。

 ある選手は「(金子は)誰とも話さないですよ。みんな心配もしているし、残留を願っている。悩んでいるなら相談に乗ってあげたいんだけど、僕らと話したことが外に漏れてしまうことを気にしているようで…。ちょっと寂しいですよね」とこぼす。

 金子は自身のブログで「今も悩んでいます」と胸中を明かしており、当然ながらナインも心配している。1人で悩むより仲間に相談してもよさそうだが「話しかけにくい空気にもなっている」(別の選手)。もともと金子は口数の多いタイプではないが、普段はナインとコミュニケーションを取り、冗談も口にする。それがFA宣言してからは公での発言はもちろん、ナインとも距離を置いているようだ。

 金子の深刻さがうかがえるとはいえ、球団内からも「昔のイチローもウチのチーム内でそんな感じだった。それだけ大物ということだし、優れた選手はそうなっていくもの。でも、今後も選手間で話しかけにくい状態が続いたり、球団職員も気を使うようになったら困るね」と不安視する声も出ている。

 18日も報道陣を避けるように無言で立ち去った金子。ピリピリムードはいつまで続くのか…。