ソフトバンクの松田が18日、ヤフオクドームで契約交渉に臨んだ。選手会長としてチームを牽引した松田は昨オフに2年契約を結んでおり、現状維持の年俸2億2000万円プラス出来高で更改した。

 新選手会長に就任したシーズンに日本一に輝いた松田が、連覇への思いを来季の目標に込めた。「特に(目標とする)数字とかはありません。2年連続日本一の選手会長になるということだけです」

 今季は7月に「右人さし指末節骨骨折」で戦線離脱。101試合の出場にとどまったため規定打席には達しなかったが、打率3割を超えた。ハイライトはなんといってもオリックスとの10・2シーズン最終戦で放ったサヨナラ打。勝負強い打撃でチームをリーグ優勝に導き「選手会長としてよくまとめてくれた。ケガをして離脱したが、最後は優勝に貢献してくれた」と球団から評価された。

 来季目指すのは、今季できなかったフルイニング出場してのV2。「ケガがなければ過去最高の数字を残せたという状態だった。試合に出続けたら、それなりの結果はついてくる」とキャリアハイの成績を視野に入れた。期待がかかる3割30本30盗塁の達成には「フルイニング出場できれば近づいてくると思います」と自信を見せた。

 交渉では「選手会長」としての仕事もきっちり果たした。「2年後から筑後のほうに二軍施設が移るので、今、球団として分かることを選手、スタッフに教えてほしい」と伝えたという。福岡市東区の西戸崎にあるファーム本拠地は、16年シーズンから筑後市へ移る。「選手側には移転の決定しか知らされていない。こっちとしては不安とかもあるので」と情報収集に努めた。

 松田が全試合全イニングで元気いっぱいに駆け巡れば、チームとしては連覇、個人としてはキャリアハイが十分狙える。鷹の中心選手と選手会長という二足のわらじを履く男は、来年も大忙しのシーズンとなりそうだ。(金額は推定)