モナコで開かれた国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）の臨時総会で開催都市が複数の種目追加を提案できる権利が認められ、２０２０年東京五輪での野球・ソフトボールの復活が現実味を帯びてきたことに、ソフトバンク・王球団会長がＶ旅行先のハワイでにっこり。「いずれにしても一歩前進だね。野球を日本でやる場合、球場を造らなくていいからね。ほかの国だったら造った後に壊したりという話を聞くけど、余計なお金がかからないというメリットもあるしね」。東京五輪組織委員会「顧問会議」のメンバーでもあるだけに、実感を込めて喜びを語った。

　悲願成就のためには、ルール改正の受け入れも辞さずの構えだ。これまで国際野球連盟（ＩＢＡＦ）は五輪復帰へ向け、７回制を打ち出してＩＯＣなどにアピールしてきた。理由はテレビ放送への配慮で試合時間を短縮するため。王会長には「我々、野球界の人間からしたら（９回が）当たり前のことだし、違和感はあるけどね。７回は“さあ、これから”という気もしなくはないけどね」との思いはあるが、競技復帰には妥協点を探さなければいけない状況。

「作戦面とか考えながらやるから長くなるわけだし、そこに面白さがあるわけだけど、外から見ている人間からしたら長いというのがあるみたいだからね。まあ、サッカーとかも時間制でしょ。内からの改革というのも大事だけど、外からの改革というのもあるのかもしれない。バレーボールも９人制から６人制に変わったし、テニスボールも（もともとの）白から黄色に変わったしね」と話した。