巨人は8日、ヤクルトとDeNAからFA宣言した相川亮二捕手(38)と金城龍彦外野手(38)の入団会見を都内のホテルで開いた。同席した原監督は、両選手の加入を歓迎した上で、高橋由と井端を加えたアラフォー4人組結成による相乗効果を期待。合わせて“ベテランカルテット”の名前も公募した。

 原監督と原沢球団代表兼GMに挟まれた両ベテランは、ともに緊張の表情で着席。その後の決意表明も、来季39歳を迎えるとは思えないほど初々しい言葉が並んだ。

 新背番号が23に決まった相川は「僕を獲得するのは賛否両論あったと思う」と前置きしつつ「捕手としてプレーする自信はあるし、負けない気持ちはある」と力強くレギュラー取りを宣言した。

 一方、金城には長嶋終身名誉監督が監督時代につけていた33番が与えられた。恐縮気味に「偉大な方がつけていた番号。恥じないように精進していきたい」と語ると「巨人軍には感謝でいっぱい。2015年、自分の持っている力を精一杯出して連覇に貢献できるように頑張ります!」と叫んだ。

 契約は両選手とも単年。金銭条件も前所属球団の提示額に届いていない模様だ。それでも勝負のチャンスを求めて移籍を決断した両ベテランに、原監督は「2人には“実戦力”がある。サブプレーヤーとして力になるのは間違いないが、レギュラーを取るんだという気持ちでやってもらいたい」と期待を述べた。

 現実的には、相川に求められるのは小林が一本立ちするまでの“教育係”的な役割だ。金城の役目は勝負場面での代打と、外野のバックアップということになる。

 ただし指揮官が両ベテランに望んでいるのは、個人としての働きだけではない。「ウチにも同世代の井端、高橋由がいる。精神的にも技術的にもチームを背負って立つ4人であってほしい」とアラフォーのベテラン4人組新結成により、チーム内で良い化学反応が起きることへの期待感も述べた。

 そんなベテラン4人組については「“なんとかカルテット”とか、いいネーミングがあればいいんだけど…」と指揮官も現在、売り出し方を公募中。本紙を通じ「おじさんぽくなくて、元気を感じる名前がいいんだ」との“条件”も提示した。

 近年は若手が伸び悩み、チームは高齢化が進んでいる。日本一奪回の目標を達成するには、新たに加わった2人を含むベテラン組の働きが不可欠というわけだが…。