国内FA宣言し、去就が注目されるオリックス・金子千尋投手(31)の右ヒジの骨棘除去手術が29日に無事終了したことを受けて30日、瀬戸山球団本部長は「トレーナーが彼(金子)についているから報告は常時、聞いている。無事ですよ」と安堵の表情を浮かべた。他球団を含めた本格的な交渉がスタートするとみられるが、残留交渉については「こちらから何かする計画はまだないです」と話している。

 しかし、球団側はすでに金子残留を確信しているようだ。トレーナー陣は「残るでしょ。金子が以前に同じ箇所を手術した時の経験がうちにはあるし、金子もいきなりヨソでリハビリをやるより、絶対にうちでやるのがいいと思っているはず」と話し、他の関係者も「神経質な性格のやつだからウチの静かな環境が合っている。実績を重ねることができたのもウチだからこそ。金子も分かっているよ」と見ている。

 ナインも金子残留を信じており、ある若手選手は「金子さんは独特のオーラを持っている。あんなタイプの選手は一軍ではいない。ああいう“背中で見せる”タイプはチームに1人はいないとダメ。チームが引き締まる」と訴える。陽気な選手が多い中、ストイックで“孤高”の雰囲気を醸し出す金子。ナインにとっても貴重な存在だけにその動向を見守っている。