摂津 エース復活へ原点回帰

2014年11月30日 07時00分

子供たちとフリスビーでドッチボールをする摂津

 元に戻す!! ソフトバンクのエース・摂津が29日、来季の巻き返しへ原点回帰をテーマとする考えを明かした。今季は右肩の違和感で戦列を離れるなど苦しいシーズン。規定投球回数をクリアできず、先発転向後では最少の10勝止まりだった。再び輝きを放つためにも、右腕はこれまでに実績を積み重ねてきた“摂津スタイル”に戻すつもりだ。

 プロ入り後、初めてとも言える苦しいシーズンを送った摂津が「エース復活」へ原点回帰をテーマに掲げた。

 昨年のオフはモデルチェンジを図り、新球としてカットボールとシュートの習得を目指した。だが、今オフはその逆だ。「元に戻そうと思います。前の(球種)がきっちり投げられるようにしたい」と力を込めた。

 今季の摂津は22試合に先発して10勝8敗、防御率3.90と、ほぼすべての数字が先発転向後ワースト。さらに規定投球回数にも届かなかった。その原因の一つとも言われていたのが、新球マスターで“旧球種”の威力が落ちてしまったことだ。

 シーズン中には、秋山前監督が本紙評論家の前田幸長氏に対して「摂津はスピンの利いた直球を投げているが、カットボールを覚えてから、ちょっといつものボールじゃなくなった。カットを覚えたからなのか、年齢的なものなのか、勤続疲労なのか、たまたまなのかは分からないけど」と話したこともあった。

 先発に転向した2011年から昨季までの3シーズンで46勝もの勝ち星を荒稼ぎした。その自らのスタイルを信じて、改めて“持ち味”を磨き直そうというわけだ。

 ビルドアップ化も封印する。昨オフには1年間を戦い抜くためにウエートトレーニングでの肉体改造を図ったが、それによって「(筋肉を)つけすぎたことで、動きが制限されてしまった」との面もあったという。そこで、今オフは体のキレや柔軟性に重点を置く。

 また、新監督の工藤監督が同じ投手として47歳まで現役でプレーを続けている。トレーニング方法について「工藤さんはいろんな動きを取り入れていますもんね。機会があれば聞いてみたいですね」とも話した。

 右腕はこの日、雁の巣球場で小学生を対象にした野球教室に参加。ちびっ子からは「“今年はなんで活躍できなかったんですか”って」と厳しい質問も飛ばされた。これまでの実績を考えれば、周囲から求められるものは高い。エースとして、その期待に応える投球を再び見せる用意は整っている。