阪神が渇望する和田語録の復活

2014年11月29日 16時00分

和田監督の“名セリフ”が若虎の原動力となる

 阪神の来季構想が固まらない。FA補強で投手陣強化を狙っていたものの、ことごとく失敗。野手も攻守の要だった鳥谷敬内野手(33)がメジャー移籍を目指している。このままでは大幅戦力ダウンで球団創設80周年の記念シーズンに臨まなければならない。そんな中、注目されているのが和田豊監督(52)だ。就任当初に連発した“名言”がチームを救うというのだ。

 

 28日も球団首脳が「特に動きはない」と話したように、来季に向けた戦力整備に進展はなかった。現在はオリックスから国内FA宣言した金子千尋投手と前アスレチックスの中島裕之内野手の獲得を検討しているものの、金子は強いメジャー志向と手術を予定している右ヒジの状態がネック。中島についても古巣・西武などとの争奪戦になっている。これで鳥谷がメジャー移籍すれば…。このままでは覇者・巨人との7ゲーム差をひっくり返すことはできないし、積極的な補強を展開しているヤクルトなど他球団にも後れを取ってしまう。

 

 そんな中、球団内で大きな期待を寄せられているのが「和田語録」だ。球団関係者は「就任当初は選手の心に届くように、と選手の前で話す言葉を工夫していたけど、徐々に無難な言葉になった。来季は若手に頑張ってもらわないといけない。若い選手にとって監督の言葉というのは大事になってくるし、無難な言い方では若い人の心に残らない」という。

 

 2011年オフの就任会見で「今の戦力に少しのスパイスを加えれば優勝争いできる」と独特の表現をすれば、直後の秋季キャンプでは選手に「“大きく変わる”と書いて“大変”と読む。文字通り変わることは大変だけど変わらないといけない」と訓示。この年の納会でも「徐々に実力を発揮しているウサギもいたし、まだまだのカメもいる。ウサギもカメも虎になって優勝しましょう」とスピーチした。

 

 これらの個性的な言い回しも就任1年目の12年シーズンに5位に低迷したこともあって封印していたが、若手育成が急務とあって復活が熱望されているのだ。チーム関係者も「進退問題も浮上した9月の低迷を抜け出してから、和田監督らしさが戻ってきた。もともと吉田義男さん、野村克也さん、星野仙一さん、岡田彰布さんといった名将のもとで選手、コーチをしてきた経験もあるし、引き出しは多い。来季はそういったものを存分に発揮してほしい」と期待を膨らませている。

 

 就任4年目の来季も負ければ退陣という勝負イヤー。その鍵を握るのは自身の“熱い言葉”だ。