ソフトバンクの工藤公康新監督(51)が27日、福岡市の西戸崎合宿所を監督就任後初めて訪れた。リハビリ組の選手を中心に視察した中、新指揮官は野手陣の“脚力改革”を掲げた。

 工藤監督自身、20代後半のころに取り組んだ本格的トレーニングの成果として6・3秒だった50メートル走が5・7秒にまでレベルアップしたとのことで「足は速くならない、球は速くならない、というけど、そんなことはない。そうじゃなかったら僕は野球をとうの昔に辞めていた」。47歳の時でさえ50メートルを6秒で走っていたという。

「無理だと思ってしまうと無理だけど、選手がその気になって取り組めば、足が速くなることは可能。どの選手にも言えること。足がないから長打を打とうじゃなくて、長打が打てて足も速くなれば、もっとアピールになる」と続け、チーム一の鈍足で知られる李大浩に関しても「そりゃ(足が速くなる可能性は)あるよ」と断言した。

 今季の李大浩は鈍足のせいで進塁できなかったり、ホームに生還できなかったり…。それだけに、この頼もしい“名トレーニングコーチ”の言葉にはチーム関係者も「デホに関しては、さすがにビックリするくらい速くなるとは思えないけど、少しでも速くなってくれたら大きいよね」と期待するばかりだ。

 来春キャンプからチームに導入する“工藤流”のランニングメニューも決まっており、近日中に李大浩にもそれは伝わる予定。その成果に注目が集まりそうだ。