阪神首脳陣が藤浪の変身願望にクギ

2014年11月29日 16時00分

 阪神・藤浪晋太郎投手(20)が首脳陣から“変身禁止令”を出された。27日に兵庫県加東市内で行われた「オーナー杯ゴルフ」の選手部門で藤浪が優勝。ゴルフデビュー2年目で非凡な才能を発揮した。本業でも3年目の飛躍に向けて積極的に情報収集を行ってきたが、コーチ陣の間では“新たな挑戦”に否定的な意見も噴出している。

 

 ハンディキャップの後押しもあってスコア99でオーナー杯を制した藤浪は「優勝と言っていいかどうかわからないですけど…。ドライバーはまともに当たれば300ヤード飛びますけど、まだまだです」と照れながら話した。

 

 昨年のオーナー杯のスコアは103だった。ゴルフでも着実に前進する20歳右腕。もちろん野球でも和田監督から「いろいろ学んできてほしい」と送り出された日米野球でソフトバンク・武田から縦に大きく変化する独特のカーブの握り方を教えてもらうなど、さらなる進化に向けて余念がない。

 

 しかし、この精力的な姿に一抹の不安を抱いている首脳陣もいる。あるコーチは「心配しているのは、あれもこれもとやりすぎること。藤浪はクレバーだから、いろいろ試してしまう。でも、まだ成長途上で投球フォームすら固まっていない状況。体に合わないことをやると悪くなったり、ケガをする可能性がある」と漏らす。別のコーチも「今、持っている球種の精度を高めることに重点を置くべき」と指摘する。

 

 チーム関係者も「藤浪は背が高いから投球フォームにしてもバランスが難しい。今は新しいことを取り入れるよりも今シーズン、取り組んできた投球フォームでのレベルアップに努めるのがいい」と指摘する。

 

 藤浪にしてみれば教えてもらった球種、投球フォームを試したくなるところ。また、高い対応能力を持っているだけに、それなりに成果を出すこともできる。ただ、将来のエースとなることが宿命づけられている逸材。球団関係者も「藤浪は頭がいいから首脳陣からの“こうしたらどうか”という提案に対して反論する時がある。でも、1、2年のスパンで考えるのではなく、少なくとも5年先のことを考えないといけない」という。時には2年目右腕の“好奇心”や“向上心”を抑制し、まずは土台となる投球フォーム、球種をしっかりと固めることが最優先と考えているのだ。

 

 せっかく教えてもらったことを試すことができない。藤浪にとっては我慢を強いられることもありそうだが、こうした心配がささやかれるのも器の大きさの証明だ。