<NPBアワーズ(26日)>パMVPに輝いたオリックスの金子千尋投手(31)は壇上で「今季は精神的な弱さが出た。来年は優勝してMVPを取れるよう最高の形でシーズンを迎えられるようにしたい」と反省の弁を交えながら控えめな言葉に終始。

 その後、司会を担当したフリーの徳光和夫アナから「来季は?」と突っ込まれても「その辺は決まっていないが、野球をやることには変わりがない」とかわした。

 終了後は、右肘の手術について「1回経験しているし、そこまで深刻なものではないし心配していない。シーズン途中ではなく今見つかって良かったと思っているし、今手術すれば今年よりもすごい自分を見せられるかもと思っている」と交渉球団へアピールした。

 だが、やはり手術となればパフォーマンス低下の可能性が心配されて当然。獲得に及び腰となる球団も出てくるだろうし、条件が低くなるのも避けられない。

 まずは金子の状態を見極めることが先決というわけで、この日はハッキリとした獲得方針を打ち出す球団はないかと思われたが…。

 DeNA・高田繁GM(69)は「(手術は)ネズミだろ。2か月ぐらいで完治する」と獲得の障害にはならないと明言。さらには巨人、ソフトバンクなどが否定的な来オフのポスティング確約にも「それぞれ球団の考えがある。ウチは真田でポスティングをしたこともあるし、可能性は否定しない」という。まさに“何でもOK”というスタンスは「リスク管理は大丈夫なのか」と、周囲が心配してしまうぐらいだ。

 それでも衝撃の“手術告白”から一夜明け、すぐに前向きな姿勢を示したDeNA。この誠意が大きなアドバンテージとなるか。