FA戦線で苦戦中の阪神が藤浪でイメージアップ図る

2014年11月20日 16時00分

武田(左)に変化球の握り方を教わる藤浪

 阪神・藤浪晋太郎投手(20)に新たなミッションが加わった。現在、日本代表・侍ジャパンの一員として「2014 SUZUKI日米野球」に参加し、他球団の主力選手と積極的にコミュニケーションを図っている。その姿に注目した球団が追加指令を出した。「タイガース・イメージアップ作戦」に協力してほしいというのだ。

 

 藤浪は侍ジャパンの練習初日となった9日、日本シリーズ第2戦(10月26日)で7回3安打1失点と好投したソフトバンク・武田のもとに歩み寄り、虎打線を翻弄した大きく縦に変化する独特のカーブの握りを聞き出した。さらに尊敬する広島・前田からも試合中にボールの握り方を伝授してもらうなど自身のレベルアップのための情報収集に余念がない。

 

 今回の日米野球を前に和田監督は藤浪に対して「いろいろと学んできてほしい」と“宿題”を出していたが、きっちりと課題をクリアしている。そんな藤浪の積極的な姿勢に着目した球団はさらなる指令を出した。

 

 ある球団関係者は「日米野球でも藤浪は他球団の選手とよく話をしている。他の選手から聞くだけじゃなく、うちの環境面の良さなども伝えてもらえれば…」と虎イメージアップの“使者”としての期待を明かす。

 

 この要望の背景には最近のFA戦線での大苦戦がある。今オフもオリックスの金子、平野佳やロッテ・成瀬、日本ハム・宮西など国内FA権を取得した一線級の投手をリストアップしたものの、一人も獲得できないまま終わることが濃厚な情勢だ。昨オフも中日からFA宣言した中田の争奪戦ではソフトバンクに敗れた。チーム関係者も「なかなかうちにいいイメージを持ってもらえていないみたいだ」と頭を抱えている。

 

 そこで藤浪の高い“コミュ力”だ。先輩ナインも「あいつは年上の選手からも自分の聞きたいことをサラッと聞いてくるからね。阪神の話もさりげなくできるんじゃないか」と太鼓判。甲子園球場はもちろん、隣接するクラブハウス、トレーニング施設などは12球団でもトップクラスの充実ぶりだ。こうしたことを他球団選手に大々的にPRしてもらおうと考えているのだ。

 

 阪神はもちろん、日本球界のエースとしても期待されている逸材とあって、今後も侍ジャパンや球宴など他球団の選手とともにプレーする機会も多くなることが予想される。それだけに“藤浪イメージアップ大使”の手腕への期待度は高まるばかりだ。