阪神のカーブ病克服のカギ握る香田二軍投手コーチ

2014年11月14日 07時35分

就任会見で若手投手育成を誓った香田新コーチ

 阪神が弱点の徹底解消に乗り出す。12日、和田豊監督(52)らナインは秋季キャンプが行われている高知に移動。10年ぶりのリーグ優勝、30年ぶりの日本一に向けて戦力の底上げに取り組む。中でもV逸、日本シリーズ敗退に直結した“悪癖”の克服は急務。その切り札として、新たに就任した香田勲男二軍投手コーチ(49)に注目が集まっている。

 

 和田監督は秋季キャンプに向けて「この1週間で何か完成させるのは難しい。それでもきっかけというか、オフに継続できるものをつかめるようにしたい」と意気込んだ。

 

 ペナントレースではリーグ優勝した巨人と7ゲーム差。日本シリーズではソフトバンクに1勝4敗で敗れた。この差を埋めるためにも現有戦力のレベルアップは欠かせない。まず首脳陣がメスを入れようとしているのは、打撃陣の“カーブ病”だ。

 

 あるコーチは「今年は日本シリーズに限らず、ペナントレースでもカーブに苦しめられた。さらに、その後の試合でもダメージを引きずる傾向まであった」と指摘する。

 

 そこで香田コーチだ。巨人、近鉄で16年間、先発や中継ぎとして活躍。武器は球速90キロ前後のスローカーブだった。球団関係者は「香田さんが現役時代に投げていたカーブはキレがすごかった。あれだけのカーブの使い手はいない。何とか打撃投手にもカーブの指導をしてほしい。香田さん直伝のカーブで打撃練習できれば、必ずカーブ病を克服できる」と期待を寄せている。

 

 本来なら香田コーチの管轄外の仕事だが、それを承知で頼まなければいけないほど虎打線のカーブ病は深刻だ。象徴的だったのは日本シリーズ第2戦だ。第1戦ではクライマックスシリーズの勢いを維持して6点を奪って快勝したが、第2戦ではソフトバンク先発・武田の前に7回3安打1点。失速の原因は武田の大きく縦に変化するカーブで、ここで調子を崩した打線は第3戦以降も3試合で3得点と沈黙したままだった。

 

 シーズン中も同様だ。9月5日の中日戦で49歳左腕・山本昌の熟練スローカーブに翻弄されて最年長白星を献上すると、6日にもカーブを得意とする山井を攻略できずに敗戦。中日に3タテ、続く巨人との首位決戦にも3連敗。逆転Vが絶望的になった上に、和田監督の進退問題まで浮上する無残な戦いぶりとなった。

 

 この失敗を来季も繰り返すわけにはいかない。そのためにも“香田カーブ”に熱視線が注がれている。