和田恋を異例のコンバートした原監督 ポスト阿部探しともう一つの狙い

2014年11月08日 16時00分

仁王立ちで練習を見守る原監督

 巨人・原辰徳監督(56)がまたしても仰天プランをぶち上げた。秋季キャンプ中の7日、昨年のドラフトで入団した内野手・和田恋(19)を未経験の捕手に挑戦させる異例のコンバートを発表。若い素材の可能性を広げつつ、阿部の一塁転向により手薄になった捕手陣を強化したいとの思惑に加え、実はこの計画の裏には、もう一つ目的があるという。

 

 秋季キャンプ3日目、ベンチから静かにグラウンドを見つめていた指揮官が突然口を開いた。「和田恋に今日から捕手の練習をさせることにしました」。唐突な公表に報道陣が驚いていると「岡崎(二軍監督)と(原沢)代表と話し合って決めた。この期間で適性を見極めて(本格的に転向させるかは)秋季キャンプ終了時にまた本人を交えて話し合うつもり」と続けた。

 

 和田は高校通算55本塁打の長打力を買われ、昨年のドラフト2位で高知高から入団した期待の若手内野手。今季は二軍の三塁手として最多の69試合に出場したが、守備の送球面に難があると指摘されていた。原監督は和田の捕手転向理由については詳しく明かさず「長所を伸ばし、欠点を補うため」とだけ語ったが、ポジション変更による送球難の解消も狙いの一つと見られる。

 

 プロ入り後に野手から未経験の捕手へ転向するのは極めて異例だが、初日は上々の滑り出しを見せた。二塁への送球タイムを計ると、2秒を切れば及第点といわれる中で、和田は球界でも最速クラスの「1・78秒」を記録。これには秦バッテリーコーチも「(強肩の)小林でも1・8秒台がほとんど。初めてであれだけやれるのは大したもの」と舌を巻いた。

 

 和田の捕手挑戦が“ポスト阿部探し”を目的とした計画でもあるのはもちろんだが、理由は他にもある。今年のドラフト1位で獲得した強打の三塁手・岡本和真(18=智弁学園)とも無関係ではない。

 

 球団は岡本を松井秀喜氏のように「4番・1000日計画」でチームの主砲に育てようとしている。まずはこの日就任会見した内田二軍打撃コーチに育成を託し、二軍で出場機会を与えながら打撃・守備両面で鍛える。だが、そのためには「和田を他ポジションに移す必要があった」(チームスタッフ)というわけだ。

 

 独創的な采配や人を驚かせるチーム運営は、原監督が得意とするところ。驚く周囲を見渡しながら「思いつきじゃないよ」とニヤリと笑った指揮官の頭の中で“巨人再建計画”は着々と進んでいる。

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