原監督が語ったFA相川獲りの“本気度”

2014年11月06日 16時00分

原監督は間接的に相川へラブコールを送った

 巨人がFA権行使を表明したヤクルト・相川亮二捕手(38)を“正妻待遇”で迎え入れる。原監督は秋季キャンプ初日となった5日、阿部の一塁コンバートで空いた正捕手の座について言及。2年目の小林については、来季もあくまで“教育期間”と位置付ける考えを明かした。しかしOBの間などからは、ヤクルトで競争に敗れた相川をレギュラーとして招くことに否定的な意見も続出している。

 

 ジャイアンツ球場のベンチからフリー打撃を見守っていた原監督は、最高速度に設定されたマシンの球に悪戦苦闘する小林の姿に穏やかな笑みを浮かべていた。

 

 マウンドよりやや近距離から飛び出す直球は、体感速度約160キロ。小林も必死でバットを振るがボールになかなか当たらない。「おいおい、どうしたバッター!」とヤジを飛ばした指揮官だったが、周囲の報道陣には「まあ、そのうち当たるようになるさ」と優しい言葉を漏らした。

 

 小林はルーキーイヤーの今季63試合に出場。阿部が一塁へ完全転向する来季は正捕手候補として注目されている。ただし原監督から見れば、まだまだ成長途上。指揮官は「(レギュラーに)入り込むチャンスはある」としながらも「彼は来年が2年目。いきむ必要はない」と長い目で成長を見守る考えを明かした。

 

 とはいえ加藤や実松といった他の捕手陣に、いまさら正捕手を任せる考えはない。原監督がこの日あえて“正捕手不在”を強調したことについて、チームスタッフは「(ヤクルトからFA宣言を表明した)相川へ向けて『正捕手の座を空けて待っている』というラブコールでしょう」と見た。

 

 相川は移籍の条件について、若手のサポート役ではなく、あくまでレギュラー争いができる環境を挙げている。原監督の言葉はこれに対する返答だということだ。

 

 球団内では楽天・嶋が残留した時点で「小林を育てる覚悟を決めたらどうか」との意見も出た。それでも原監督が相川獲りに執念を燃やすのは、現状の小林はまだ力不足であり、成長を促すためにも今はまだ越えられない“高い壁”が必要だと考えているのだろう。

 

 相川獲得に関しては、球団内外で今も否定的な意見が渦巻く。特にベテランOBからは盟主のプライドが許さないのか「捕手は扇の要。そんな重要なポジションを他球団で競争に敗れた選手に任せてよいのか」という厳しい声も届いている。

 

 それでも原監督の“ラブコール”により相川サイドの望む条件はクリア。FA交渉は13日に解禁されるが、相川の巨人入りはこれでほぼ決定的となったか。