デーブこと大久保博元新監督(47)率いる楽天が2日、倉敷マスカットスタジアムで秋季キャンプをスタート。パ・リーグ最下位からの巻き返しに向け始動した。

 新指揮官は「率直に言って、このチームで行けるぞという手応えを感じた」。その言葉通り、チームには初日から早くも“デーブ色”が。午後の個別練習では、指揮官自ら「魔の16分」と命名した16分間の無休打撃練習を若手に命じて「何やってんだっ!」「頑張らないから応援されてんだぞっ!」などと言葉のムチを振るいまくった。

 さらにはグラウンド整備用バギーで自らハンドルを握りながら移動し、コーチ陣による鬼ノックをサポート。約6時間の練習で、とにかく積極的に動き回った。

 いきなり超ハードメニューを強いたとはいえ、新指揮官に対するチーム内の評価は意外にも上々。選手会長の藤田は「大久保監督が声をかけて雰囲気を盛り上げてくれる。締めるところは締めて楽しくやれている」。

 監督就任発表の直前まで反対運動も巻き起こるなど明らかな難産だった“デーブ体制”だが、キャンプ初日の様子を見る限りでは嫌なムードを一掃しそうな船出と言えそう。一連の動きを報じた本紙記者に「ネガティブキャンペーンありがとうな」と不敵な笑みを見せた大久保新監督。どうやら、それなりの自信があるようだ。