楽天のデーブこと大久保新監督が1日、秋季キャンプのため、岡山・倉敷市に入った。ナインには地獄の猛練習が待ち受けていると思いきや、指揮官は意外にも大幅な転換ともいえる“ソフト路線”を打ち出した。

「野球界では『秋季キャンプではケガをしてもいい』という人がいるけどオレはそうは思わない。痛いところがあればすぐ言ってほしい。ムリをする必要はない」と大久保新監督は言い切った。

 すべて最下位に終わった今季から巻き返しのためだ。「選手にはそれぞれ担当コーチから課題を伝えてある。各自が自分の課題をクリアできればいい」と量よりも質重視の方針を打ち出した。

 さらに西武コーチ時代からの代名詞であるアーリーワーク(早朝練習)も“改革”する。練習は朝食をしっかりと食べた後で午前9時から開始。かつては朝食前に夜明けとともに始動していたが、最新の運動生理学では逆効果と分かったという。あくまでも効率重視で練習を行う。

 午後4時から倉敷市内の選手宿舎で行われたミーティングで指揮官は「もう一度、なぜ去年日本一になれたのか考えよう」とナインに語りかけさらに「最下位の自覚を持とう」と促した。

 日本一からの最下位転落を味わった屈辱を晴らすべくデーブ楽天がいよいよ倉敷の地で動きだす。