工藤新監督 誓った日本一連覇!

2014年11月02日 06時00分

王会長(右)と握手する工藤新監督

 ソフトバンクは1日、今季限りで退任した秋山監督の後任として工藤公康氏(51)が新監督に就任することを発表した。前監督の背番号「81」を受け継ぎ、常勝軍団作りを託された工藤監督は来季の目標として2年連続の日本一を宣言。王貞治球団会長から求められた「工藤カラー」を前面に出した新チーム作りがスタートした。

 監督就任を後押ししたのは王会長への恩返しの思いだった。「1995年から99年まで一緒に優勝を目指してやってきた。ホークスでの5年間、勝てない時の苦しさや勝った時の喜びを共に分かち合いながら、監督に指揮してもらい、強いチームを作ることができた。あの時の恩をいつか返したいと、今まで野球を勉強してきた。そのチャンスいただいたので、しっかり胸に刻み込んで、恩を返せるよう、強いチームを作れるようにしたい」。

 悩む時間はあまりなかった。秋山前監督が辞意を伝えたのはシーズン終盤の9月30日。王会長の説得にも翻意することはなく、球団は後任探しに着手することになった。その中で名前を挙げられた。「約80年のプロ野球の中で29年現役を務めた。豊富な経験と肉体に対する理論も持っているので、投手はもちろん、野手のいろいろな相談にも乗ってくれると思う」(王会長)。2011年に現役を引退し、野球解説者をする傍らで少年野球の指導も積極的に行った。その一方でスポーツ医学やトレーニング理論を学び、筑波大学大学院の門も叩いた。こうした野球への取り組みすべてが評価されての要請。「子供たちとの活動や大学のことも理解した上で誘ってくれた」と振り返った工藤監督。断る理由などなかった。

 選んだ背番号は「81」。6年間の監督在任中、3度のリーグ優勝と2度の日本一を成し遂げた前指揮官の背番号を受け継ぐことに「意思の表れだと思ってほしい。一番ぴったりな背番号だと思った」と説明。西武、ダイエー(当時)でともにプレーした盟友でもある秋山前監督からは前日に「大変なところもあるが、しっかり頑張りなさい」と激励の電話をもらったが、当然、プレッシャーも感じている。

「強いチームは一時的にはできるが、その継続が大切。日本一になったソフトバンクの強さをどう維持すればいいのか」。今後は常勝軍団作りが命題となるが、監督はもちろん、コーチの経験もない。それでも長い現役生活の経験、学んできた知識、理論を武器に、ケガのない強いチームを作り上げていく方針だ。

「いろんなチームを見ていると、やはりケガをするから戦力が落ちる。コンディショニングやトレーニングなど、体を作りを周りがサポートできる体制にしたい。大学ではデータに基づいたトレーニングがいろいろあった。それが実戦にどう生きるか、試す価値はあると思う」。チームは今季、孫正義オーナーからぶっちぎり1位を厳命されていたものの、主力にケガが続いて戦力を整えることができず、苦戦を強いられた。それだけに工藤新監督に寄せられる期待は大きい。

 王会長は「ホークス野球というものもあるが、工藤カラーを出してほしい。バックアップはいくらでもする」と全面支援を約束。2年連続の日本一、常勝軍団作りの任を課された工藤ホークスの幕開けだ。