金子メジャーに恩師が待った「失うもの多い」

2014年11月01日 16時00分

去就が注目される金子

 今オフにポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を視野に入れているオリックスの金子千尋投手(30)に高校時代の恩師が「×」マークだ。母校・長野商の山寺昭徳元監督(69)は「オリックスで優勝してから行きなさい」とバッサリ。メジャー挑戦を時期尚早とばかりに厳しく忠告した。

 


 すでに代理人を用意するなどメジャー挑戦の準備をする金子に山寺元監督は「FAを取って節目として(国内の)他球団にでも行くのかなと思っていた。メジャーは全然考えていなかった」と驚きを隠せなかった。


 もちろん、ここまでの実績は認めている。今季、最多勝、最優秀防御率の2冠を獲得してチームを2位に躍進させた立役者。沢村賞にも輝き、名実ともに球界ナンバーワン投手となった。しかし、かといって次のステージがメジャーとなると恩師は忠告せずにいられなかった。


 プロ入りしても毎年オフには長野で顔を合わせる山寺元監督が金子に言い続けてきたのは「息の長い投手になれ」だ。「野球人として上を目指すのはいい。でもメジャーに行っても早い形で帰ってくる選手ばかり。行きはよいよい、だけど、寿命を縮める結果になっている。失うものが多いですよ。彼は高校時代、ヒョロヒョロだった。米国に行くくらいの強靱なものがあるのかどうか。小さい体で本当のパワー、スタミナがあるのかは疑問ですよ。メジャーのマウンドに立つイメージは湧かないね」と不安を並べた。


 故障に悩まされることも多く、スタミナ面の不安を指摘されることも少なくない金子。メジャーで先発ローテーションに入れば中4日となり、移動、気候を含めて過酷な環境下でのプレーを要求される。心配するのも親心からに違いない。


 さらに山寺元監督は「三流レベルだった彼を拾ってくれたのはオリックスさん。今年、最後まで優勝争いをしたけど優勝はできなかった。彼も最後まで抑えてほしかった…」とソフトバンクとの終盤の大一番で勝てなかった点も挙げた。


 そのうえで「残留し、あと1~2年でオリックスを優勝させて区切りをつけ、なおかつ米国で通用する力があるなら(挑戦を)考えたらいい。今度会ったら言っておきます」。金子が恩師の言葉をどう聞くか。