SMBC日本シリーズ2014は30日、ヤフオクドームで第5戦が行われ、ソフトバンクが阪神を1―0で下し、対戦成績4勝1敗で3年ぶりの日本一に輝いた。

 エース・摂津が意地の投球を見せた。変化球主体の攻めで阪神打線を手玉に取った。レギュラーシーズン終盤から散々。9月17日のオリックス戦で6回7失点KO。24日の楽天戦でも3回6失点で黒星。巻き返しを強く心に誓った日本ハムとのクライマックスシリーズ・ファイナルステージでも2回7失点の背信投球だった。

 そんな不振でも首脳陣は日本シリーズ第5戦のマウンドに送った。「使わなかったら摂津が潰れてしまう」(チーム関係者)。その期待に魂のこもった投球で摂津は応えた。6回を投げて4安打無失点。苦しんだシーズンの最後を好投で締めくくった右腕は「最低限の仕事はできたと思います」。優勝の瞬間には目に涙を浮かべた。