巨人の秋季練習第1クール最終日となった29日、ジャイアンツ球場でナインの練習を見守った原監督が、チーム再建プランの第2弾として、投手陣にメスを入れる考えを披露した。

「今年は後ろが安定しなかったわけですから。これはウチの今季の課題。クローザーは競わせる? そうですね」

 今季は西村(49試合、防御率2・98)、山口(60試合、3・04)、マシソン(64試合、3・58)と、救援3投手が揃って不振。4月の段階で西村からマシソンへクローザーを変更する事態が発生するなど、3人とも本来の安定感を発揮できないままシーズンを終えた。

 原因と考えられるのが登板過多による勤続疲労だ。絶対的なセットアッパーである山口も7年連続60試合以上登板の疲労からか、今季は左ヒジに違和感を感じたままプレー。球団発表によれば、28日に都内の病院で患部に自身の血小板を注射する「PRP療法」を施したという。そんな事実もあるだけに、来季も3人におんぶにだっこというわけにはいかない。今後は指揮官が、各投手の適性を探りながら「新・勝利の方程式」を作り上げるという。

 先発陣も例外ではない。原監督は31日からの第2クールにケガで二軍調整中の大竹、菅野を合流させると明言。「一度100%の状態にしてから、オフを迎えさせたい」とシート打撃登板などのメニューを課す“スパルタ調教”で来季に備えるという。

「投手陣がいくらいても、マウンドに立つのは一人。数が多くいればいいってもんじゃない」と厳選したメンバーでのピッチングスタッフ結成を目指す原監督。屈辱のクライマックスシリーズ4連敗からの巻き返しへ、チームの解体、再構築は続く。