中日に新加入の大塚晶文投手コーチ（４２）が若手投手に“野茂化のススメ”だ。

「ピッチングがどういうメカニズムで成り立っているのか、はっきり言ってプロ野球の中でも分かっている人は少ないと思う。プロでは感覚だけでできてしまうのがほとんどで理解してやるのとでは全然違う」という大塚コーチによれば、ピッチングは並進運動と回転運動の２つの仕組みで成り立っているとのこと。「体が開かずに勢いよく、その力を利用して骨盤や上半身などを回転していく。そのためには足を着地した時のトップの位置がしっかりしていないといけない」と力説する。

　その最高の模範がトルネード投法で日米の球界を沸かせた野茂英雄氏という。「あの投げ方は世間的には野茂さんにしかできないと言われているが、そんなことはない。実は理にかなっていて、あそこまで（体をひねることは）やらなくてもいいが、あのステップの移し方ができるようになれば、よくなる。正しい理論での投げ方をすれば故障はなくなるし、選手寿命は延びる」と推奨するのだ。

　若手投手にも「わかりやすい」と評判の大塚塾。中日に新風を吹き込んでいる。