中日ナインが、契約更改交渉で落合博満GM(60)との“徹底抗戦”も辞さない覚悟だ。

 昨オフの落合GMは過去に例を見ない厳冬更改を断行し、19選手に減額制限いっぱいのダウン提示。さらに5選手には減額制限を上回る額を提示した。結果、総額約8億円の年俸カットに成功したが、88%ダウン提示を承諾しなかった井端が退団(現巨人)するなど“オレ流査定”はチーム内外に波紋を呼んだ。

 今季もリーグ4位、28年ぶりに2年連続Bクラスとなったことで再び“コストカッター”としての落合GMが注目されるが、ある選手は「チームがこういう成績なので、ある程度のダウンはもちろん、仕方がない。だけど2年連続で大幅ダウンとなれば黙っているわけにはいきませんよ」ときっぱり。別の選手も「去年は1発目で井端さんがああなってしまったこともあって、みんな何も言えなくなってしまったところがあるけど、今年は相手がGMだろうと納得いかないことはいかないと伝えないといけない。初日にやる選手は責任重大」と息巻くのだ。

 これには今季0勝1敗1セーブ、防御率8・22に終わった日本ハムの前守護神・武田久が今季推定年俸2億4000万円から1億6000万円ダウン、といわれていることも関係している。「1年悪かっただけでありえない。これって絶対、ウチの影響を受けてますよね。やっぱり球界にこういう流れをつくってしまったところはある」と竜ナインは責任も痛感しているわけだ。

 チーム関係者は「何でもかんでもGMの言いなりで判を押していてはダメ。チームの成績が悪くても、自分のアピールポイントは、しっかり主張した上で落合GMを論破できれば来季に向けて自信になるはず」と大荒れ更改をあおる。嵐の予感だ。