日本ハム・栗山監督が自ら禁を破った大谷の強行登板を反省した。


「負ければ終わりの追い込まれた状況で(大谷を)投げさせたかった。もし取れたら相手は慌てる。ウチが勝つとしたらこういうパターンしかない」と語っていた指揮官のもくろみは実現に向かって大きく前進した。最高の形でなかったのは、中7日の大谷の状態が万全ではなかったからだ。


 7回114球を投げ毎回の12奪三振を記録したものの、そのうちの10個は変化球で奪ったもの。立ち上がりから自慢の直球が走らず2回に4安打1死球でいきなり4失点を許すとスライダー、フォークといった変化球中心の組み立てに活路を見いだすしかなかった。


 大谷は「ストレートはそんなによくなかった。ただ変化球中心にいけたので、そこは前回と違うところ」と苦しみながらの投球を振り返った。一方、栗山監督は17日の第3戦まで4試合連続の野手出場をさせていた大谷を、この2年間一度もなかった「野手出場から中1日での先発登板」起用したことを自戒した。


「ちょっと反省している。ボクの中ではいけると思っていたんだけど、球を見てると使い過ぎの感じがあった。圧倒的なピッチングをさせてあげたかったけど申し訳ない」(栗山監督)


 これまで登板前の2日間は野手起用を控えてきた禁を初めて破った影響はありありだっただけに、栗山監督は大谷の第6戦出場について「ダメなものはダメ。明日だけだったらできるだろうけど、これ以上負担はかけられない」と「強制休養」を断言した。