中畑監督に“長嶋カンピューター”が乗り移った

2012年08月20日 18時00分

 中畑清監督(58)に「“長嶋カンピューター”が乗り移った」──阪神との“裏天王山第2ラウンド”(15日)、試合前のことだった。中畑監督は迷うことなく周囲にこう言い切った。

「後藤をライトで使う」

 本職が一塁手の後藤は西武時代こそ左翼手として起用されることもあったものの、右翼の守備にはプロ・アマを通して就いたことは一度もなかった。当初はこの日のスタメンに名を連ねた筒香を右翼手として起用する手もあったが、指揮官は“ハマの大砲”の外野守備力を考慮。内野手登録の後藤をあえて未体験の右翼で起用し、これが試合でズバリ的中する形となった。

 7番の後藤が4号ソロを含む3打数3安打で猛打賞をマーク。さらには5番・一塁で起用された筒香も約2か月ぶりの6号ソロを放つなど2安打で気を吐いた。初の右翼も無難にこなした後藤が「集中できました」と笑顔を見せれば、筒香も「やっぱりホームランはいいですね」。この光景を見ながら某放送関係者が口にしたのが「中畑監督に“長嶋カンピューター”が乗り移った」というコメントだ。

“長嶋カンピューター”とは巨人終身名誉監督・長嶋茂雄氏が、かつての巨人監督時代に見せた奇策采配のこと。当時は「独自の感覚や思いつきで采配をしているだけ」などと一部評論家には首をかしげられながらも、この奇策が結果的に功を奏することも多かった。ちなみに前出の某放送関係者は長嶋氏と昔からじっこんの間柄。長嶋氏を恩師と仰ぐ中畑監督にとって“うれしい太鼓判”となったのは言うまでもないだろう。

 実は中畑監督、数日前に本紙に対して“カンピューター采配”を振るうことも示唆していた。

「今の野球に本当の奇襲、奇策というのはない。すべての作戦がやり尽くされている。誰もやらないことをやると“何をやっているんだ”“セオリーと違う”と非難されるけど、それがうまくいけばよくある普通の作戦になる。オレもやってみたい」

 19日は、2位中日相手に2-0と堂々の勝利。中畑監督の“カンピューター”が冴え渡れば、最下位脱出も現実のものとなる。